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2009年10月19日

ユニクロECにみるユーザーの買い物体験をリッチにするということ

文責:遠藤美加(パワー・インタラクティブ 取締役/常務執行役員)

秋になると、むくむくとオシャレしたくなる。

最近は仕事で忙しくなったこともあってか、休日に街やデパートをブラブラ歩いて、今年はこんなアイテムやカラーが流行るんだな~と楽しむこともほとんどしなくなった。ショッピングも仕事で外出した際や会社帰りに、あまり迷うこともなく、“仕事で着回しができるかどうか×お値段”で、決め打ちで買うことが増えている。

考えてみると「迷う」という行為は、贅沢な行為だったということに思い当たる。時間のゆとりがあって、心に余裕がないと「迷う」ってことはできない。
学生の頃は1つのアイテムを買うのに、何軒もの店をこれでもかっていうぐらい探し回って買い物をしていた。もちろん使えるお金が少なかったということはあるけれど、限られた予算の中で気に入ったものを探し当てる、それ自体がオシャレするっていう行為の1つだったのだと思う。そう考えると最近のわたしはプアーだ。

そんな私が最近、はまっているのがユニクロのオンラインショップ

最初はユニクロなんてどこにでもあるのに、誰がオンラインショッピングなんてするんだろうと思っていた。3月末頃だったか、ユニクロのオンラインショッピングサイトが全面リニューアルで、これまでにない画期的なインターフェイスに変わり、仕事柄もあって興味本位で買い物してみた。これが、なんともいえず気持ちよく、購買意欲がオンになるサイトなのだ。

その時に買ったのは、USのショップでしか売っていないというジーンズ。
正直、ジーンズをオンラインショップで試着なしで買うのはかなりの勇気がいる。けれどそんなわたしの背中を押ししたのは、
 ・普段買っているジーンズの5分の1ぐらいの値段だし、失敗しても
  まぁいいや
 ・USショップでしか売ってない、近くのユニクロのお店では買えない
  ものだし・・・
という2つだった。

そしていよいよカートへ。その時に次の問題が・・・どのサイズを選べばいいんだろう。US仕様のジーンズだったため、通常の日本のユニクロ商品のサイズとは表現が異なっている。どうしよう・・・、という時に気づいた商品の詳細ページの下部にある「ユーザーからのコメント」という箇所。これが熟練した店員も顔負けではないかと思うほどののコメントなのだ。


例えば、現在のサイトから少し抜粋してみると、

“身長165・体重60以上あります。下半身が太めなので29インチの64BLUEを購入。 以前のテーパードより穿き易く気に入っています。サイドと内側の縫い方も今回のジーンズの方がしっかりしていて長く穿けそうです。ユニクロのジーンズは年々進化していて大きいサイズもあるのでいつも助かります。”

“実店舗で購入しました。ここで皆さんのレビューをみて参考になりました。体型、151cm、体重47キロ。サイズ26インチです。ふくらはぎや太股に若干ゆとりがあります。生地がバイアスになっているのでストレッチ感がありますね。ほんと吸い付くような生地で大満足です。カラーはブルー、グレー、ネイビーを買いましたが、グレーが一番柔らかかったです。ブルーは本当に良い色見で正統派のブルーって感じです。参考までに補正ですが、くしゅくしゅとさせたかったので8センチ程切りました。本当にお勧めですね。”

“23の黒、164センチ48キロです。実店舗で購入。いつもはパンツもオンラインで購入しても失敗がないのですが、この商品は一度試着しないと自分のサイズがわかりませんでした。せっかく細かいサイズ展開があるので、ぜひ試着することをお勧めします。ちなみに24と23でどちらにしようかと思いましたが、よく伸びる素材なで23にしました。迷ったら下のサイズを選んだ方がいいみたい。
テーパードはひざ下のラインがとてもきれいに見えて友だちにも「どこで買ったの?」と聞かれました♪
今度はサイズがわかったので、オンラインでほかの色を購入する予定です。”


こんな感じのコメントが商品ごとに書き込まれている。特に、オンラインで買った
ユーザーだけでなく、実店舗で試着して買ったユーザーのコメントも投稿されていて、他人の試着経験・購入後の経験を参考にして、じっくり吟味することができる仕掛けになっているのだ。

わたしの初ユニクロオンラインショップ購入経験も、このユーザーコメントのおかげで、自分にフィットしたものを無事購入できた。

この買い物経験から、時々、ユニクロのオンラインショップをチェックし、気に入った商品があるとユーザーコメントをじっくり読んで、買い物するようになった。おそらく店頭で自分で確かめるより、私より数倍・数十倍の買い物上手な他人の経験をユーザーコメントで入手した方が、ずっと賢い買い物ができているのではないかと思う。

また、他人のコメントを参考にしてオンラインショップで買い物して、商品が届いて試着してみる時、想像以上に自分にフィットした時は、「なんていい買い物をしたんだろう」と自分を自分でほめてあげたくなるぐらい、ショッピングのプロセス自体に大きな満足度をおぼえるのだ。ちなみに、わたしはユニクロのオンラインショップを使うようになって、ユニクロの商品自体の知識がずいぶん上がったと感じている。

ユニクロのオンラインショップは、まさにユーザーの買い物体験をリッチにするオンラインショップなのだ。恐るべしユニクロ。

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2009年06月10日

アクセスログを分析するということ

文責:遠藤美加(パワー・インタラクティブ 取締役/常務執行役員)

・年間250本、これまで1000本以上

パワー・インタラクティブでは、これまで多くの企業様のアクセスログを分析し、レポートを納品してきました。年間で約250本、きちんとカウントしたことがありませんが、おそらく創業から数えると大小入れて、1000本以上のレポートをこれまで提出してきていると思います。

・“おまけ”の時代を乗り越えて

最近でこそ“アクセスログの分析”ということの重要性が企業様にも理解されビジネスとして成り立っていますが、2002、2003年ぐらいまではWebサイトを構築した“おまけ”ぐらいにしか価値を見出して頂けませんでした。

・“数字をいかに改善につなげるか”が強み

これまでのレポート作成ノウハウをあらためて見直すと、パワー・インタラクティブの分析レポートの「強み」は“数字をいかに改善につなげるか”にあると言えます。

・マーケッターの仕事は仮説設計

よくマーケティングの現場で言われることですが、調査(リサーチ)の結果ほど役に立たないものはない、調査のぶ厚い報告書には何のコタエも見つけられないと。ただ1つ調査の意味があるとすれば、それは“仮説の検証”です。真のマーケッターはリサーチが出来ることが重要なのではなく、仮説を立てられるかどうか、それこそがマーケッタ-の仕事だと・・・(当時の上司によく説教されました(笑))

・アクセスログは仮説検証の道具

パワー・インタラクティブでは、アクセスログ分析業務を中心に担当するマーケティングデータアナリストという専門スタッフを育成・配置しています。彼らに求められるのは、数字の高度な分析ノウハウではなく、多くの企業のアクセスログにむきあっているからこそ可能になる仮説設計力です。この仮説設計力はログデータに向き合っているだけでは決して鍛えられません。

・こうして鍛えられるアナリストの仮説設計力

実際に問題を抱える企業の担当者様とコミュニケーションし、その企業の商品サービスや現場にふれ、当該商品サービスの競合を知る必要があります。また同時に、“Webサイト”という仕掛けや“ネット広告”という媒体を深く理解する必要があります。本に書いてある文字面だけでなく、実際に、Webディレクションを担当したり、キャンペーン企画を任され、数字が上がらなくて胃が痛くなる思いも必要なのです。

・アナリストを超えた存在に

そう考えるとアナリストはただアナリストなのではなく、もっと広い概念でくくり直すべきなのかもしれません。

ちなみに、元々アナリストではなく、“マーケティングデータアナリスト”とわざわざ“マーケティングデータ”という言葉を付けたのは、アクセスログだけではない、マ-ケティングの広い視野をもって、Web戦略を捉えたいという思いを込めていました。


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さて、今回あらためて、弊社のアクセス分析レポートサービスを6つのプランに整理し、新サービスとしてリリースさせて頂くことにしました。


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  ●詳細はこちら↓
    http://www.powerweb.co.jp/service/log/
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・ますますシビアに求められる費用対効果

この不況下、経費削減が求められるなか、広告宣伝や販促費はもちろんWebサイトやネット広告に関わる費用も例外ではありません。以前にも増して企画段階からシビアな費用対効果を求められるようになっています。

・ログツール導入はすでに当たり前に

すでに数年前より、Webマーケティングに本気で取り組まれる企業様では、アクセスログツールの導入は当たり前となり、数百万円レベルの高価なツールから、グーグル社の無料ツールGoogleAnalytics含め様々なログツールの導入が進んで来ました。

・大手でも広がるグーグルアナリティクス利用

特に、グーグル社のGoogleAnalyticsはこれまでの無料ツールと比較すると、かなり高度なレベル解析が可能になりました。そのためこれまでの無料ツール利用の中心層である個人や中小企業だけでなく、サイト規模の大きな有名な大手企業サイトでも想像する以上に、手軽に利用されています。

・訪問者数やページビュー数がわかっても

アクセスログツールを入れると、これまでブラックボックスだったWebサイトの動きがわかるようになります。お客様が何人訪問して、何ページみてくれて、どのくらいの時間滞在していたか・・・等々。こういった数字が見えてくると今度はこの数字をどう活かしていけばいいかという問題意識が出てきます。

・ログの数字をどうやって改善に結びつけるか

アクセスログツールはどんどん高度化し、様々なデータを提供可能なようになっていますが、そこに「どうすれば売れるか?」といった答は残念ながらありません。データをみて答を出す、つまり目標に対する具体的な改善施策を出すのは、担当者様ご自身なのです。

・レポーティングで専門家の分析プロセスを体験する

弊社が今回スタートいたします「アクセス分析レポートサービスプラン」は、ログ数字からいかに答を導くか、いかに改善施策に結び付けていくかという思考のプロセスを、具体的なレポーティングを通じてご提供するサービスです。

・ツールだけでも分析だけでもないから実現可能

弊社は
   (1)多くの企業様のアクセスログ分析レポートに関わった実績
   (2)実際のWebサイト構築/運営のディレクションの豊富な経験
   (3)独自のアクセスログツールを自社開発し、ログシステム自体の基本ロジックを深く理解
という3つの特長を持っており、この3つを兼ね備えた見地からアクセスログにアプローチできる企業は、そう多くはないと思っています。

・解析ツールを選ばないレポートサービス

<解析ツールを選びません> 有料・無料に関わらず、貴社が現在お使いの解析ツールに合わせて分析いたします。

<解析ツール未導入の場合は、生ログで解析>
「解析ツールが入っていない」という場合には、Webサーバーに蓄積されている生ログを使って分析します。

・こんな課題にお応えします。

 -ツールをどのようにサイト運用に活用したらいいか知りたい
 -現状のサイトの課題を把握し、今後の方針を決めたい
 -リニューアル前後の効果検証をしたい
 -広告など、サイトへの誘導施策の効果検証をしたい
 -トップページや登録フォームなど、気になるページの分析をしたい
 -上層部へのWebサイトの成果について報告したい
 -アクセス解析を実施したことがないので、有料ツールを導入する前
  にまずサイトの現状を把握したい

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・詳細のパンフレットに加え、セミナーレジュメの抜粋版がダウンロードできます。

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 ●詳細はこちら↓
    http://www.powerweb.co.jp/service/log/
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ぜひ一度、パワー・インタラクティブの「アクセスログ分析レポート」をお試しあれ。

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2006年08月07日

旅行業界は<ビジネス2.0>的動きの縮図だ!:前編

文責:遠藤美加(パワー・インタラクティブ 取締役)

ここのところ「Web2.0」関連の話題で持ちきりだ。ウェブの世界で新しいパラダイムシフトが起こりつつあるという予感は、ウェブの業界人だけでなく一般の企業人の高い関心もあいまって、加熱している。

弊社が顧客企業から受けるご依頼の中にも、「次世代型のサイトにしたい」「Web2.0を意識した展開を行いたい」といった要望をよくお聞きする。しかし、話を進めていくと、実際にbは「Web2.0」を取り巻くキーワードだけが先行していて、いかにビジネスサイトに活かしていくかといった視点は、持ち得ていないケースが圧倒的だ。

「Web2.0」はビジネスにどのようなインパクトを与えるのか?

このヒントを見つけるには、昨今、ますます激変の途にある「旅行業界」の動きに注目するのがおすすめだ。ここ最近(6~7月)だけでも目をみはるようなニュースがいくつか報じられている。

「旅行業界」のどこが<ビジネス2.0的>なのか、何に注目すべきなのかについて、あらためて整理してみたい。

1.紙からネットへ
~リクルートが海外旅行情報誌「エイビーロード」を休刊

6月下旬、リクルートが海外旅行情報誌「エイビーロード」を10月号を最後に休刊すると発表した。インターネットによる海外旅行の情報検索やオンライン予約サイトの普及により、広告や読者が減少、全盛期の月間38万部から、最近では11万部と発行部数は大幅に落ち込んでいたという。

「エイビーロード」の創刊は1984年。リクルートの主要情報誌の1つだった。「エイビーロード」以前の旅行というと、まずは旅行代理店の店頭パンフレット集めからが定番の時代に、様々なパッケージツアー情報を1冊の誌面上に集め、簡単に比較検討を可能にした。本屋の店頭に並ぶ全盛期の「エイビーロード」の分厚さは、いつか行って見たいと思わせるまだ見ぬ世界が広がっていて、眺めているだけで、わくわくした。他方で「エイビーロード」のような旅行情報誌の登場は、中小の旅行会社や、ホールセラーと言われる旅行企画会社にとって、雑誌上でのダイレクト販売を可能にし、それまでの大手旅行代理店中心の流通に風穴を開け、旅行自体のコストダウンにも大きく貢献した。こういった旅行情報誌の登場が、その後のバブル景気とも相まって、日本人にとっての海外旅行をぐっと身近にしたのだ。

リクルートは、今後、海外旅行予約サイト「エイビーロードネット」に一本化をはかるという。リクルートは、2006年3月期に、5年前には85%であった有料誌関連の売上が約40%と、はじめて全体売上の半分を切った。ネット売上は約1350億円とすでに全体売上の3割を占める。情報誌「エイビーロード」の休刊は、リクルートにとって単なる撤退ではなく、新しい時代に向けてのエポックメイキングな出来事だと言えそうだ。

⇒ここに注目:
一情報誌が紙からネットへといった動きの背景にある、リクルート自体のここ数年の事業構造の転換は、<ビジネス2.0>の予兆として注目すべしだ!

2.宿泊予約サイトと航空会社が国内旅行でタッグを組む
~楽天とANAが提携、ヤフーと日本航空も?

楽天とANAは、国内旅行で「ダイナミックパッケージ」のサービスを開始すると発表した。折半出資で「楽天ANAトラベルオンライン」を設立し、旅行サイト「楽天トラベル」で10月から、国内の宿泊施設と全日空の国内便を自由に組み合わせてネットで購入できる仕組みにするという。

私自身、出張が入ると、ホテル予約は楽天トラベル、航空券はANAサイトで予約が大体のパターンだ。宿泊不要の日帰り出張の場合も、まず楽天トラベルにログインして、楽天経由でANAサイトで予約する。そうすると、楽天ポイントとANAマイレージの両方でポイントが蓄積されるのだ。ANAでたまったマイレージは個人旅行に使い、楽天でたまったポイントはワイン購入に充当するのが、最近のお決まりのネット購買行動だった。

上述のような非常に個人的な消費行動に照らし合わせると、楽天とANAの提携は非常に自然に思えたのだが、旅行業界的に考えると、おそらく旅行会社の存在意義を揺るがしかねない衝撃的な提携だ。

「ダイナミックパッケージ」というサービスをご存知だろうか?「ダイナミックパッケージ」とは、宿泊施設と航空券、レンタカーなどの旅行商品をサイト上で自由に組合せ、同時購入すると、トータルで大幅値下げされたパック料金で購入することを可能にするサービスだ。つまり、このサービスにより、個人が自由に“マイパッケージツアー”をつくることが可能になる。

供給側からすると、従来のパック旅行に比べ、人件費やパンフレット印刷などの経費が省け、コストトダウンを実現することができる。また、航空券代と宿泊費の内訳が明かされないため、閑散期のホテルや航空会社が格安の部屋や席を提供しやすくなるのだという。

日本は欧米と比較して、圧倒的にパック旅行の比率が高いと言われきたが、年々、団体旅行から個人旅行への移行が確実に進んでいる。海外旅行については、90年代後半に団体旅行が約8割だったのに対し、2003年には5割を切った。さらに、国内旅行については、1990年時点で、団体旅行が4割、個人・グループ旅行が4割とほぼ同率だったが、2002年時点で前者22%、後者69%と、全体の約7割を個人・グループ旅行が占めるまでになっている。おそらく今後もこの傾向は続くと思われるが、すでに複数社が参入を表明している「ダイナミックパッケージ」サービスが、パック旅行離れにさらなる拍車をかけそうな勢いなのだ。

⇒ここに注目:
インターネットが登場した当初から、仲介代理業の存在が危ぶまれて来たが、仲介代理業自体がビジネスとして存在しなくなるというわけでは決してない。リアルな仲介代理業がこれまでの業界慣習に縛られているうちに、全く新しいネット専業の仲介代理業が出現し、消費者側によりメリットのある仕組みを構築し、業界地図を一変さすのだ。

そしてこの動きに、冒頭で触れた「Web2.0」的なパラダイムが大きく関わって
来る。

(⇒後編へ続く)

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2006年06月22日

日本語ネーミングにみる顧客視点考

文責:遠藤美加(パワー・インタラクティブ 取締役)

このブログコーナーのネーミングを考える社内ブレスト会議で、「最近、日本語のネーミングが流行りですよね」というスタッフの言葉に、そう言えばそうだな~と、早速、近くのコンビニへ足を運んでみる。

日本語ネーミングと言えば、やはり明治・森永の牛乳メーカー両社が打ち出す「おいしい牛乳」を思い出す。その影響か、乳飲料・ヨーグルト売り場は日本語のネーミングがひしめいている。(ちなみにこのブログの「こつこつ」はアサヒ飲料の「こつこつカルシウム」をヒントにさせて頂きました。)少し前に話題になった男前豆腐店の「風に吹かれて豆腐屋ジョニー」も目に飛び込んでくる。

ビールも日本語ネーミングを競っている。キリンは「一番搾り」を筆頭に、「まろやか酵母」「芳醇」「淡麗」「円熟」「極生」「のどごし」と、多種類のビールの味やコンセプトの違いを日本語の微妙なニュアンスに乗せたネーミングが店頭で光っている。一方のアサヒも新商品の「ぐびなま。」や「熟撰」「極」「富士山」「北の職人」と日本語のネーミングは多い。しかし、キリンのように日本語のネーミング自体に体系的な広がりはいまひとつ感じられない。

ビールのプロモーションというのは大量のTVや新聞・雑誌等でのマス広告でブランド認知をはかり、店頭でさらにPOPや販促等で引き寄せ、選択してもらうという流れが中心だ。しかし、最近は、コンビニの店頭で、その日飲むビールを1~2本、ギッシリ並んだ各社ビールの中から、その時の気分で選んで購入という場合も非常に増えている。そういったシーンに対して、キリンのネーミングは、ビールの味とネーミングの間に、一種の情報整理軸のようなものが感じられ、店頭で選択する消費者への補助線の役割を果たしている。

大量の情報から選んでもらうためのインデックスをいかに設計するかという発想は、Webサイトの設計に非常に通じるものがある。Webサイトの設計は、大量の情報を、顧客視点に立った上で、どのような構造で整理するかをデザインする。顧客視点とは、この場合、Webサイトにある大量の情報から、顧客が欲する情報を収集し、取捨選択し、決定するという一連の情報処理の効率をアップするということを意味する。

企業のサイト構築をお手伝いさせて頂く際に、この「顧客視点」を徹底することは、実際にはかなり難しい局面がある。特に、しばしばぶつかる壁は「カテゴリー分け」と「カテゴリーの名前付」の問題だ。一般的に企業内の「カテゴリー」≒「組織」であることが多く、Webサイトとは言え、カテゴリーの分け方や表現を変えるということは、大きな抵抗をうけることが多い。また、検索エンジンの影響の大きさを考慮に入れ、検索サイトからの誘導を最優先に考えると、インデックスは一般的に検索需要の多い用語を意識して使っていくことが重要になる。しかし、企業内の組織名や商品の呼称は、その企業や業界内でしか通用しない用語であるケースも多く、ここでも難しい選択が必要になってくる。

店頭でもネットでも身の回りに大量の情報が溢れる時代、顧客に選択されるために優先すべき情報要素は、確実に変わりつつある。ネーミングもWebサイトも、共通して重要なことは、顧客の情報処理の支援をいかに可能にするかというソリューション的視点ではないだろうか。

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2006年06月19日

「こつこつマーケティング」ブログをスタートします。

文責:遠藤美加(パワー・インタラクティブ 取締役)

昨年10月末に、弊社のサイトリニューアルに合わせて、ブログコーナーを開設したものの、スタート時の掛け声だけでオハズカシながら全く更新できず、企画倒れに終わっていたブログを仕切りなおし、一新いたします。

ブログをやりたいとご相談を受けるクライアントさんに、“ブログは継続ですよ、更新しないと意味がありませんよ~”とお話するたびに、自社のブログを思い浮かべながら、内心、冷や汗をかいておりました。

個人のブログは、そんなに頻繁に更新はしていないのですが、それでも月に3~4度は更新し、いつの間にか約3年になろうとしています。個人的なブログですので、大層なことを書いているわけではないのですが、たった3年でも、自分自身の考え方や生活スタイルが、ブログを通じて知り合いはもちろん見知らぬ方とオープンにコミュニケーションすることによって、さまざまに刺激を受けてきた変遷が刻まれています。

個人のブログは更新できても、なぜ自社ブログは更新できなかったのかと考えると、いろいろ余計なことを考えすぎていたことに気づきます。“うまく営業につなげよう”“今度の新商品を宣伝しよう”“セミナーの告知を入れ込もう”等々、いろいろ余計な要素を詰め込みすぎて、ついつい更新の手が止まってしまっていました。

今回、新たに仕切りなおしのブログは、余計な要素をあれこれ考えず、自分達が日常、マーケティングについて、Web関連について感じていること、考えていることをまずは素直にブログを通じて発信していくことを目的におきたいと思っています。

そんな思いから、タイトルに掲げた「こつこつ」に以下の3つの意味を込めました。

  1. 「こつこつ」更新しよう
  2. 自分が考えるマーケティングの「コツ」をブログを通じて発信することで2倍にしよう
  3. 継続は力なり!このブログがパワー・インタラクティブの未来の骨(こつ)になる

では、「こつこつマーケティング」ブログを、これからよろしくお願い致します。

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