こつこつマーケティングBLOG
こつこつマーケティングBLOG
Home > こつこつマーケティングBLOG > ブログ分析でわかる、口コミの起り方
[ ここから本文 ]
« アクセスログ解析ツール利用の実態は | メイン | 今後の課題はユーザーエクスペリエンス? »
2007年07月10日
文責:橋原正明(パワー・インタラクティブ マーケティングデータアナリスト)
ブログの普及により、消費者の情報発信が日常的なものになりました。企業としても積極的にブログを活用し、マーケティングに組み込む流れができつつあります。代表的なものをあげると、
●ビリー VS ミートホープ
ビリーとは7日間集中ダイエットプログラム「ビリーズ・ブートキャンプ」を深夜放送で紹介するカリスマ・インストラクターで、日本でも女性を中心にブームを巻き起こしています。6月20日に来日し、各放送局にて引っ張りだこの状態が続いていました。ビリーを含むブログの数を7月3日から180日間さかのぼったグラフが図 1です。昨年12月には毎日100件程度のブログ数であったところが、じわじわとその数を増やしていく様子が明確に表れています。来日の報道が大きく取りざたされるようになった6月18日から爆発的にその数が増加し、6月20日には完全にキャズムを超えたといえます。

一方ミートホープは北海道苫小牧市の食品加工卸会社で偽装牛ミンチ問題が連日紙面をにぎわせています。ビリーとほぼ同じ時期にブログへの書き込みが増加していますが、その質は全く違います。(図2)当たり前といえばそこまでですが、消費者の動きが無料のツールで手に取るように分かる、このこと事態が昨今の技術の進歩の速さを物語っています。

●ライアーゲーム VS 華麗なる一族
「ライアーゲーム」は1億円を争奪する謎のゲームを巡るサスペンスを描いたドラマで、好調な視聴率を受け最終回は3時間スペシャルとなったヒット作です。一方、「華麗なる一族」はSMAPの木村拓哉さんが主演を務め、阪神銀行のオーナー頭取である万俵家の父子の葛藤を中心に描いた物語です。両者を含むブログの数を調べたのが図3(「ライアーゲーム」)、図4(「華麗なる一族」)です。共通する点は、ドラマの放送日に書き込みの数が増加するという点です。これは他のドラマを調べても基本的に同じ傾向にあります。


異なる点は、初回放送時のブログへの書き込み数です。「華麗なる一族」では最終回に続いて書き込みが多いのが初回放送時になっています。一方で、「ライアーゲーム」は初回の書き込み数が2番目に少ない状況になっています。比較のためにそれぞれと同時期に放送されたドラマについて、主要なものを調査してみましたが、初回の書き込み数が少ないというケースは「ライアーゲーム」に特有であることがわかりました。(図5.6)


私も「ライアーゲーム」を視聴していた一人ですが、回を重ねるごとに理解が増し、継続的な視聴への欲求が高まるように思える内容でした。おそらく初回放送時においては、やや内容が難解であったため、ブログへ感想を書き込むといった行為へのハードル高かったのではないかと推測されます。図3.4からもわかるように、最終回では「華麗なる一族」とほぼ同程度の書き込み数がありましたので、反響は大きかったことが伺えます。ただし、「華麗なる一族」と比較した場合、図からわかるように棒グラフで色塗られた部分の面積(=トータルの書き込み数)はやや少ないといえます。木村拓哉さんの影響力の大きさを物語っているというところでしょうか。
ブログ分析はこれまで見えなかった様々な消費者の行動を可視化させ、企業がマーケティング活用をする上での多くの見地を与えてくれそうです。まだまだ手探りな分野であるといえますが、いづれマーケッターにとって必須のスキルになることは間違いありません。まずは無料のツールを使い遊び感覚で、感触をつかんでみるのもいいかもしれません。
このページのトラックバックURL:
http://www.powerweb.co.jp/blog/manage/mt-tb.cgi/54