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2009年02月24日

アクセスログはペルソナの作成に活用できますでしょうか?

文責:橋原正明(パワー・インタラクティブ マーケティングデータアナリスト)

「アクセスログはペルソナ(個人像)の作成に活用できますでしょうか?」
先日Webマーケティング実践活用講座で、このような質問を受けました。アクセ
スログ解析はサイト上の行動履歴であり、ユーザーの意思の集積であるため、
ペルソナを作成する参考データとしては有効だと考えられます。

ただし、注意が必要なのは、あくまでも提供しているコンテンツの範囲内での
行動履歴であるため、ユーザーのニーズがすべてアクセスログに記録されてい
るわけではありません。例えば、訪問した検索用語を集計し、ターゲットとし
ている個人のニーズを把握しようと考えた際に、アクセスログに記録されてい
るのは、あくまでもサイトに誘導することができた検索用語のみで、誘導でき
なかった検索用語の存在を頭にいれておく必要があります。

さて、すこし話が変わりますが、企業が新商品の開発を行う際に、生活者を直
接観察することがあります。アンケート調査を行うことも大事ですが、現場で
観察を行うことはそれ以上に有意義な行為だと言えます。商品開発の優れた事
例で、サントリーの「DAKARA」が上げられます。担当者は大塚製薬の「ポカリ
スエット」やコカ・コーラの「アクエリアス」の利用シーンを観察する中で、
二日酔いの時や仕事の合間に飲まれることが圧倒的に多いことに気が付きます
。これは定量的なアンケート調査ではスポーツ時/スポーツ後が76%を占めて
いた結果と大きく異なるものでした。担当者は開発当初のコンセプトの中心要
素であったスポーツ飲料から脱却し、体質改善に関心がある人をターゲットに
した、「カラダ・バランス飲料」を生み出すことに成功します。

この「観察」という行為について、アクセスログの活用においても重要なこと
ではないかと、最近思い始めています。私が担当している、某メーカーさんは
弊社のアクセスログ解析ツール PowerROIを導入されており、毎時間届く、ショ
ップでの購入者の成果連動メールに目を通されています。


 ・成果連動メールとは
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  特定の成果(例えば資料請求など)に至った訪問者のアクセスログデータを、
  1時間毎に担当者にメールでお送りする機能です。
  BtoBサイトを運営される企業様によく利用される機能で、営業マンが資料
  請求者に電話フォローする前に、「どんな検索用語で来たのか」「何ペー
  ジ閲覧したのか」など把握することが可能になります。
    詳細はこちら http://www.power-roi.jp/feature/result.html
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成果連動メールに記載されるのは、サイト全体の動向ではなく、訪問者ひとり
ひとりの行動履歴です。全体でページが何回見られたのではなく、ある人がど
ういう順番で見たのかをそのまま把握することが可能です。最近ではアイトラ
ッキングなどの手法で、ユーザーの視線とセットで行動を把握することが可能
ですが、命令された行動ではなく、真にその情報を必要としている方の行動を
知るには、ひとりひとりのアクセスログデータを丁寧に検証するしかありません
。某メーカーの担当者さんは、時間をかけてその作業(=観察)をされています
。そして、訪問者のイメージをふくらませ、サイトの導線の改善や、新商品の
企画に活かしています。

私はマーケティングデータアナリストという職種で、アクセスログ解析の集計
を行い、クライアントに改善点を報告する仕事を行っています。改善施策には
優先順位をつける必要があるため、小さな問題箇所は基本的に無視します。し
たがって、レポートを作成する際に、ひとりひとりのデータをじっくり見るな
どという行為はあまり行いません。

アクセスログでは話がわかりにくいので、遊園地をイメージしてください。私
は遊園地で、来場者の満足度を高めるよう、問題点を探している担当者だとし
ます。そして入場ゲートやトイレなど混雑している部分を見つけます。入場ゲ
ートが混雑していれば、ゲート数を増やし、トイレが混雑していれば、増設す
ることを提案します。そして、遊園地は少しずつ人通りが良くなり、来場者の
満足度は上がっていきます。私がアクセスログ解析で報告しているのは、基本
的にこのレベルです。トップページの直帰率が高いとか、メルマガからの訪問
者はコンバージョン率が高いといった分析です。一般的なWebサイトに共通する
問題箇所に着眼し、データで証明することはそれほど難しくありません。(経
験をつめばですが)

では、来場ゲートもトイレも増設した遊園地がさらに、来場者の満足度を高め
るためにはどうすればよいでしょうか。一つの方法として、ある家族づれや
カップルの後を一日中追い続け、入園から退出までの行動を観察してみること
です。そうすると、「芝生を探してお弁当を食べる家族づれ」「ジェットコ
ースターばかり乗っているカップル」といった来場者の個人像が見えてきます
。こういった発見は、遊園地全体の訪問者数や、アトラクションの参加者数と
いった断片的な数値をみているだけでは、なかなか思いつきません。同じこと
がアクセスログの分析でもいえるのではないでしょうか。もちろん、1人だけ
のデータをみて改善点を特定するのは危険であり、同様の行動を起こしている
方がどの程度の規模でいるのかを確認する必要はあります。しかし、訪問され
た方の検索用語、閲覧したページの順番、かけた時間をじっくり数名分観察す
ればきっと、問題が「はっ」とインスピレーションするはずです。

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