ページ内を移動するためのリンクです。
ここからメインコンテンツです

こつこつマーケティングブログ カテゴリー一覧

  • 企業経営
  • マーケティング
  • Webマーケティング
  • アクセスログ解析
  • SEO
  • Web制作
  • その他

2010年09月17日

パワーの本棚:『絆』

『絆』
著:江上剛
出版社:扶桑社
価格:1,785円(税込)

三年前に買ったままになって書架に眠っていた本である。

休暇に書棚を整理していたら、未読の本の山の中に、読んでくれと言わんばかりに「絆」という一文字が目に焼きついた。早速、仕事部屋のチェアーに腰掛けて、読みはじめたらこれが止まらない。

結局、この日の午後は、「絆」で始まり、「絆」で終わった。

心地よい疲労感の中に、何とも云えぬ充実した読後感であった。

バブル当時の都銀の貸し剥がしと地域密着で踏ん張る信金を脇役に、不遇の少年時代を過ごし、最後まで技術開発に執念を賭けた経営者を主人公とし、身近な人間の深い愛情と醜い憎悪が絡み、高度成長時代の社会の歪も映し出された骨太の経済小説と言える。

人はこれほどまでに、人を憎めるのか。
人はこれほどまでに、人を許せるのか。
人はこれほどまでに、立ち直れるのか。

ストーリーを辿りながらも、常に経営者としての主人公に自分を重ね合わせながら、半日間没頭した小説である。

主人公で染色工場の経営者の康平は、幼馴染で銀行の融資担当者の治夫に幾度となく、経営が立ち行かなくなるまで、資金繰りで痛めつけられた。その治夫が銀行の経営破綻による吸収合併で自ら身を引き康平に謝りに来た。

大学を卒業して、康平の会社に入った息子の真一は、父親の苦労の一部始終を知っており、治夫が来た際に、「帰れ!」と睨みつけていた場面がある。

康平が最後にしみじみと、息子の真一に述べるくだりがある。

「治夫は今までのことを深く反省して、すべてにけじめをつけた。お父さんは治夫を許すつもりだ。治夫とは長い付き合いだ。切っても切れない絆で結ばれているような気がする。治夫がいたから、何くそと思って頑張ってこれたんだ。お前も治夫を許してやってくれんか」

過去にけじめをつけたならば、明日に目を向けよう。
過去の因縁に縛られていたら、自らが不幸せになる。
そういうメッセージだと受け止めた。

私の座右の書であるピーター・ドラッカーの「創造する経営者」で、ドラッカーはこう述べている。

『創造する経営者 (ドラッカー名著集 6)


「未来を築くための仕事の目的は、明日何をすべきかを決定することではなく、明日をつくるために、今日何をなすべきかを決定することである。」


今から、気持ちを新たに前進して行きたい。

『絆』

投稿メンバーのおすすめ本

『絆』
著:江上剛
出版社:扶桑社
価格:1,785円(税込)