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2010年07月08日

実営業と連動したWebの営業活用~医薬品メーカーのMRをサポートするWeb活用とは

現在、医薬品業界では"2010年問題"が注目されています。"2010年問題"とは、日本の製薬大手を支えてきた1980年代以降に開発された画期的な新薬が、2010年前後に特許切れを迎え、武田薬品工業他、大手製薬会社が大幅な減収リスクにさらされていることを言います。
(参照『週刊ダイヤモンド2010/06/26』)

慌ただしい動きが見られる医薬品業界ですが、近年、Webへの関心も高まって きており、医薬品メーカーからのWebサイト見直しのご相談も増えてきています。医薬品メーカーのWebサイトは、患者さん向けと医療関係者向けに入り口を分け、医療関係者向けには会員サイトを設置し、最新の専門情報を提供しているパターンが多く見られます。中には、アステラス製薬のように、25領域約30,000ページの豊富なコンテンツを準備しているサイトもあります。

アステラス製薬会員サイト

ただし、Webサイトのコンテンツの充実は進んできていますが、Webを営業に活かす動きはまだまだ積極的とは言えません。そうした中、今回は皮膚薬メーカーA社が、売上げに伸び悩んでいる2番手製品Xの営業にWebを活用する取組みをご紹介したいと思います。実営業中心で取組まれているBtoB企業にとって、参考となる点は多々ありそうです。

MRの営業活動と課題

医薬品の営業担当者はMR(Medical Representative 医薬品情報担当者)と呼ばれています。MRは、病院や診療所の医師へ自社製品関連の「情報伝達」と「情報収集」を行いながら売上獲得を目指しています。

MRにとって、日々忙しくしている医師をつかまえて製品説明を行うのは容易ではありません。医師も決してMRの訪問を歓迎しているわけではないので、医師に時間をとってもらったとしても、立ち話で5~10分程度がやっとで、ゆっくり説明できる時間がないのが現状です。

しかしながら、MRが医師との接点を持ってこそ、導入検討の土俵にあげてもらえるため、MRが顔を出しておくこと自体に意味があるとされています。医師が患者に投与する薬を新しく採用するということは、大きな決断が必要であり、MRの顔(=会社の顔)も知らない製薬メーカーの製品を採用することはまずあり得ないようです。

MRの動きは、生保業界の生保レディの企業訪問に共通する点があります。生保レディは、お菓子等のお土産をよく持参しますが、MRもランチを持って訪問し、医師にランチを摂ってもらいながら製品説明を行うといった動きもとっています。医師からもおいしいランチを持ってくるMRほど歓迎され、医師学会ではランチ付きの製品説明会(ランチョンセミナー)が好評のようです。

A社では、医師とのコミュニケーションづくりにおいて、MR個々ではいろいろ検討しているものの限られたMRの人数ではなかなかカバーしきれないため、MR活動をカバーするWebの取組みの検討が始まりました。

A社が、全国の皮膚科標榜施設中取引しているのは約8割、しかしながらMRがきっちりフォローできているのは取引先の1割強くらいです。

A社では、どうしてもMRの関心がトップ製品Yに集中してしまうため、X製品の育成をWebでカバーできないか、特に、既存客に対してX製品の導入促進が図れないかという問題意識が高まっていました。

A社のX製品におけるMR活動の課題をまとめると以下のとおりです。

■A社のX製品におけるMR活動の課題

(1)MR訪問先への効果的情報提供

MRの訪問活動において、直接医師と接触できる時間は5~10分程度と限られており、製品説明を行うのがやっとの状況です。また、その訪問頻度は、2週間に1回以下で、訪問記憶率も低い状況です。症例の紹介や皮膚治療のクオリティアップに関する情報提供など、医師ならびに病医院の課題解決をサポートする情報提供ができていないのが現状です

(2)MRがカバーできていない取引先へのアプローチ

全国の皮膚科施設へ向けMRが活動していますが、定期訪問ができているのは1割強、残り9割は訪問ができていない状況です。

(3)医師のニーズの効率的把握

MR活動では、製品中心のプロモーションに終始してしまい、医師が必要としている情報が何か、なかなか聞き出せていません。

上記課題を解決するために、MRの動きとWebを連動させた施策がとられました。