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2007年03月09日

八幡製鉄所に学ぶ華麗なる・・・アナリスト!?

文責: マーケティングデータアナリスト

毎週末楽しみに見ているテレビドラマがあります。それはTBS開局55周年特別企画「華麗なる一族」です。主演が木村拓哉さん。原作は、好きな作家の一人である山崎豊子さんの『華麗なる一族』。金融再編という銀行統廃合の荒波を背景に、阪神銀行のオーナー頭取・万俵大介(北大路欣也)との父子の葛藤を中心に描いた家族物語です。木村拓哉さんは、阪神特殊製鋼の専務・万俵鉄平役として物作りに一生懸命で・熱く・周りの人を自然に惹きつけていくそんな魅力ある男を演じています。

先週までのストーリーは、帝国製鉄より銑鉄の供給が止められることになった阪神特殊製鋼が、自社で銑鉄を生産するため高炉の突貫工事をしている中、大きな事故を起こし倒産の危機に直面しています。今後の阪神特殊製鋼の行方が気になるところですが、この鉄の生産について近代日本史を振り返ってみると1897年に官営の八幡製鉄所の設立が大きな出発点になっています。日清戦争で獲得した賠償金を基に銑鋼一貫生産の技術確立に着手し、官営の製鉄所を北九州市に設立。しかし海外の技術を輸入しただけの製鉄所ではうまくいかず操業開始からわずか2年で高炉休止となってしまいました。安易に技術を導入しだけでは上手く操業していくことができなかった結果だと思います。

巨費を投じた高炉が鉄を作れないまま生産を停止した危機的状況を技術者達は、徹底した現場へのこだわりと調査・分析で、海外から移入した技術を日本の風土に合わせて改良・改善していきました。やがてその努力が実り当初計画の約3倍まで生産を拡大し品質も良くなりました。そのことにより日本の近代製鉄は軌道に乗りその後の民間製鋼事業が展開していくことになります。当初は借り物だった製鉄技術を我が物とし、後の技術立国日本につながって行く礎を作ったのではなかったかと思います。

当時生産に関わっていた担当者の一人で銑鉄部長だった服部漸さんは「それは単に暴風雨が過ぎ去って晴れ間が出たという、天候回復のようなものではなかった。一つ一つその原因を考え抜き、あらゆる点にわたって、改良・努力をした結果だった」と著書『製鉄所の溶鉱炉作業に就きて』の中にこんな言葉を残しています。

彼らは日本の風土に合った設備の改善や原料の見直し検証を繰り返すことによりこの困難な状況を克服していきましたが、我々アナリストもWEBマーケティングにおける調査・分析を担っているので何か共感を覚えるものがあります。良い鉄を生み出す代わりに良いサイトを作りあげるため現場で起きている状況を調査・分析し改善に生かす。我々も八幡製鉄所の先人達の姿勢に学び、華麗なるアナリストに近づくべく日々暴風雨のように降り注ぐデータと格闘し、粘り強く分析に取り組み改良・努力を重ねて行きたいと思いました。