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2011年01月31日

パワーの本棚:『続・企業参謀』

『続・企業参謀』
著:大前研一
出版社:講談社
価格:470円(講談社文庫)

私はいまから去ること20年前にコンサルタントの道を志し、当時の住友ビジネスコンサルティング、現在の日本総合研究所の門を叩き、入門を許された。
苦節5年間、コンサルティングの右も左もわからない一介のビジネスマンを、曲がりなりにもコンサルタントと呼ばれる存在に育ててくれたのは、実はこの書物であるといっても過言ではない。

続企業参謀 (講談社文庫)

当時の日本は、永らく続いた成長期が踊り場を迎えて、来たるべく不況期に入る時期ではあったが、10年後に21世紀を迎えるという高揚感も一方にあり、若干、未経験の不安定な何かにすがりつくような事業環境であったように感じている。

ここで、「続」とあるが、当然ながら、元の「企業参謀」は熟読した。そこには、戦略立案のための手法が満載されていて、結構、知ったように種々利用したのを覚えており、今となっては赤面物である。

企業参謀 (講談社文庫)

こうして、20年経って、企業参謀を読んでみれば、実は戦略立案のための道具の使い方ではなく、戦略立案プロセスそのものであり、そのプロセスになりうる根源的な思考法であることを痛感する。

このようなことを分かっている人に向けて、大前研一氏は「続」を書いたそうな。いま、「続」の方は文庫本でしか手にすることは出来ないが、私の本棚には、何とこの「続・企業参謀」が10冊近くも鎮座している。すべてに線引きや書き込みをしているので新しいものを買い足していって、このようになったのだ。

私には、変な癖があって、一度買った本でも、読みたいなと思ったら、居ても立ってもいられず出張先や出先の書店で買ってしまう。その結果、家の書架には同じ本が並ぶことになる。でも、それでいいと思っている。読みたいと思ったときに、脳は活性化しているので、本は読むことが目的ではなく、そこから何かに展開していくことに意味があるのだから。

世に古典は山ほどあるものの、長い世代に渡って評価されてきていることを考えれば、ビジネス書で絶版とならずに読み継がれてきている書籍には、時代背景の違いを感じさせない本質が潜んでいるのだと思う。

次々と出版される読みやすいビジネス書も手軽に読めてそれはそれでいいヒントになるであろうが、やはり、経営者やビジネスパーソンに強烈な影響を与えた書籍は、外さずに読んでおきたい。

「続・企業参謀」で、大前氏は戦略の策定プロセスについて多くの示唆を与えてくれた。

*戦略の立案というのは、生活態度の表明であり、平素の思考を論理的に記述したものにすぎない。戦略立案が手法でなく、ものの考え方、思想であり思考である、ということが理解されたとき、企画者は真の参謀として重きをなすようになるのではなかろうか。

*私は、(中略)、現有計画の持っている甘さと辛さを一つの尺度でふるい直す作業をすることにしている。

*事業からの撤退や製品の廃止を、一定の制度で同じように稟議できる仕組みを持っている会社は少ない。

*最も経営者が管理、制御が困難で、かつそのものをうまく管理しないと、企業体質や地盤沈下に著しい悪影響を及ぼす要素をまず定量化し、その定量化された枠組み(目標)の中で、標準戦略の当てはめを行なっていくことにしている。

*中期的にはここで固定費と考えたものを徐々に変動費化していく、という目標が確実に課せられることが必要となってくる。

*戦略には企業目的がなくてはならない。


書き出したらきりがないくらいに、今となっては、身体の一部に入り込んでいる。経営者は、常に自分の中にもうひとりの参謀を抱えておきたい。私にとっての自分の参謀は、この「続・企業参謀」である。

投稿メンバーのおすすめ本

『続・企業参謀』
著:大前研一
出版社:講談社文庫
価格:470円(税込)