ページ内を移動するためのリンクです。
ここからメインコンテンツです

こつこつマーケティングブログ カテゴリー一覧

  • 企業経営
  • マーケティング
  • Webマーケティング
  • アクセスログ解析
  • SEO
  • Web制作
  • その他

2011年06月23日

事例に学べ!
展示会リードを深く息長く育成していくためのWeb活用シナリオ

展示会出展時の費用は、ブース料をはじめ備品や配布資料等の費用も合わせると結構な金額となります。そのため、出展回数を減らされている企業や、展示会出展がどれだけ有効か疑問視され、出展を見合わせている企業も少なくありません。
しかしながら、一度に多くの新規見込み客と接点を作るには展示会は絶好の機会です。展示会出展の費用対効果を高めるためにも、単に当日だけ対応するのではなく、出展前から出展後までの一貫したシナリオを設計し、顧客育成に取組むことが必要です。そのためにはWebの活用が欠かせません。

では、どのようにシナリオを設計すればよいか、事例を通じてWebを活用したシナリオ設計のポイントをご紹介します。

【業務用冷凍パン生地メーカーA社のケース】

A社は、ベーカリーをはじめ、Cafeやレストラン、学生食堂などを取引先とし冷凍パン生地の提供だけでなく、設備紹介、販促提案、技術指導など、業態に応じた総合的なサポートを行っています。

先般、ホテル・レストランを対象とした展示会に初めて出展されましたが、その際の展示会前、当日、展示会後のシナリオについてご紹介します。

1)出展前のしかけ
  • 展示会出展告知ページをサイト上にアップ。リスティング広告や業界リリースを通じて集客する。
  • アンケート付きスクラッチカード(ハガキ)を既存客・既接点客へ送付する。
  • スクラッチを削ると、空クジなしの特等・1等・2等・3等・来場賞のいずれかの展示会来場特典が表記されている。
  • 特等から3等までの特典内容は、いずれも初回注文に対する割引対応、来場賞は業界レポートを準備する。
  • アンケートには、業態、店舗数、ベーカリー導入時期を記入いただく。
  • 展示会当日にA社ブースにて、アンケート記入済みのスクラッチカードと名刺を渡すと特典を適用。特等から3等へは専用の発注書が手渡される。
ポイント:
(1)
展示会出展案内には、来場の特典を必ずつけて当日誘導を図る。
※展示会告知ページにTwitterボタンを設置し、事前につぶやいていただくようにすると、来場特典情報が伝播し来場者数アップにつなげることができます。逆につぶやいていただけるような話題づくりも必要です。新製品の初公開、来場者限定の目玉特典など、企画力が問われます。
(2)
来場特典は、だれでも喜びそうなノベリティを渡すのではなく、実利につながる特典を準備する。
(3)
アンケート項目は、属性と見込み度判別ができる必要最低限の項目のみとする。(後のアクションに活かされない余分な項目は入れない。)

2)出展当日のしかけ
  • ブースでは焼き立てのパンの試食を実施。焼き立てのパンの匂いで、来場者の足を止める。
  • ブース前で、出展前に送付したものと同様のアンケート付きスクラッチカードを配布。当日の来場者をブースに呼び込む。
  • 時間帯を決めて、ブース内でホテル・レストランのベーカリー導入成功事例を紹介。当日は資料の配布はしないで、後日メールにてダウンロードのご案内を行うこととし、メール送付先のアドレス確認のために名刺をいただくこととする。
ポイント:
(1)
ブース前を通る来場者を立ち止まらせる展示物、配布物を準備する。
※最近は、展示会場でのアンケートはipadの画面で回答していただくパターンが増えており、興味関心を引くため紙のアンケートより回答がとりやすい傾向が出ています。また、すぐに集計もできるため来場者の傾向を速やかに把握することができます。
(2)
来場者自ら名刺を出したくなるような名刺獲得のしかけをつくる。
(3)
展示会後に配信するフォローメールが見逃されないよう、メールを待っていただく環境を当日につくっておく。

3)出展後のしかけ
  • メールを通じて、来場者限定キャンペーンを案内する。キャンペーンの特典として、通常は契約者対象のベーカリー講座への体験受講が可能とする。
  • メールは展示会終了3日後に1本目、さらに1週間後に2本目、1ヶ月後に3本目を配信。来場者限定キャンペーン案内、当日紹介した事例のダウンロード案内とともに、自社商品の特長や売れ筋ランキングを紹介し、自社商品への関心を喚起する。
  • メールのクリック者は見込み客としてリストアップし、営業フォローをかける。
  • 見込み度判別の基準として
     Aランク:ベーカリー講座申込み/アンケートに「1年内に導入予定」と回答
     Bランク:メールクリック/アンケートに「時期は決めていないが導入を検討」と回答
     Cランク:上記以外
     A、Bランクへは営業担当者がフォロー、Cランクへはメールのみのフォローとする。
ポイント:
(1)
展示会後の次の接点の場を設定、展示会での記憶が残っているうちに速やかに誘導する。
(2)
直接あるいはWebやメールでの接点、いずれの接点においても見込み度判別を行い、見込み客を抽出、フォローする流れをつくる。

展示会活用シナリオ


以上、展示会出展前、当日、出展後とフェーズごとのシナリオ設計のポイントをご紹介しましたが、展示会運用の注意点を補足しておきます。
(1)
展示会当日は限られた時間をいかに有効に使うかが重要。一見込み客対応にじっくり時間をかけるよりも、できるだけ多くの接点客をつくり、育成は展示会後に行うようにする。
(2)
展示会後のアクションを速やかに行うためにも、あらかじめ見込み度判別の基準を設定し、見込み度に応じた動きを決めておく。
(3)
展示会での接点客は情報収集が中心のゆるやかな見込み客が多いと想定されるが、数年後に引合い・受注につながる場合もあるため、展示会後も継続的に接点をつくり、見込み客データベースとしての価値を維持する。
なお、展示会終了後は必ずレビューを行い、次回出展時に改善を図るようにしましょう。

展示会の効果は、名刺の獲得数に関心が集まりがちですが、そこに至るまでのしかけ、さらには名刺を集めた後の営業フォローの動きまで、各プロセスごとに効果測定を行っておく必要があります。
各プロセスの成果を指標化し、ボトルネックを発見することで次の対策を立てることができ、展示会の費用対効果も向上させることができるのです。

【投稿者:広富克子】