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2011年12月13日

BtoB営業におけるEC活用法

■BtoB企業が取り組むECサイト

法人向けのECサイトにおいて、ここ最近、通販事業として単独展開する目的以外にも、営業活動の一環として、実営業と連動させながらECを活用したいといったご相談が増えてきました。今回は、BtoB営業全体の成果をあげていくためのECサイトの活用について、そのポイントをまとめていきたいと思います。

ECサイトの営業活用の目的として、主に以下の3パターンがあげられます。

1.営業担当者が開拓しきれない新しい分野の顧客を開拓したい。
2.営業担当者は大口顧客中心に動いているので、営業担当者がリーチできていない中小規模の顧客開拓を行っていきたい。
3.既存顧客のアフターフォローを効率よく対応したい。

「1」「2」は新規顧客、「3」は既存顧客が対象になります。
ECサイトは売り上げがどれだけ上げられるかが成果として注目されがちですが、必ずしも売り上げのみを成果として見るのは適切ではありません。営業プロセス全体の中でECの役割をどこに位置づけるかを明確にし、目的に応じた施策と評価指標を立て、効果検証を行っていく必要があります。

■目的別ECサイトの施策

それでは、上記であげたECサイトの目的ごとに、施策のポイントをあげておきます。

1.新規分野における顧客開拓

これまで取引のない分野の顧客を獲得したいと考えるなら、単に商品の紹介をすればよいというものではありません。どの分野の企業にどんな売り方をすれば関心を持ってもらえるか、どんな課題に意識が高いのか、まずは仮説を立て、それに応じて集客策を実施し検証しながら市場の可能性を探る必要があります。

ネット広告は、単に集客施策の一つだけでなく、市場調査としての活用ができます。
検索連動型広告では、キーワードやコピーへの反応でネット上の顕在顧客のニーズを探ることができますし、また、コンテンツ連動型広告では、ターゲットが関心を持つと想定される分野に広告を表示し反応を見ることで、見込み客が潜む分野を把握することができます。
  
ターゲットは必ずしもネット上だけで集客できるものではありません。エリアや業界が絞られてくると、DMやFAXのほうが効果的な場合もありますし、展示会やセミナーなどのリアルの接点からも集めることができます。リアルの接点からいかにネットに誘導できるかは、接点後の速やかなアプローチと限定特典の設計が重要な要素となります。
 
さらに、集客後の誘導コンテンツもターゲットニーズを想定した情報、見せ方ができているか、カートやお問い合わせへのスムーズな誘導ができているか、集客から購入に至るまでの導線をふまえたシナリオ設計が重要です。

2.中小規模企業をターゲットにした顧客開拓

従業員が数名くらいの中小規模の企業は、一般消費者に近い動きが想定されます。また、中小規模ならどの企業でもいいという見せ方ではなく、業種や規模などターゲットに応じた打出しをおこなっていく必要があります。新規分野の開拓と同様、集客から購入に至るまでのシナリオ設計が必要です。
  
例えば、業務用マスクを販売しているケースをとりあげてみます。これまで医療分野では病院を中心に販売してきた中で、歯科医へも販路を広げたいと考えた場合、単に商品を紹介するだけでは顧客獲得はできません。
歯科医は常にマスク着用が義務付けられ、マスクをつけながらも患者へ都度説明を行いながら治療を行っている状況を考慮し、いかに自社マスクが使いやすいかをアピールする必要があります。しかもこれまで購入しているマスクから乗り換えてもらうためには、商品の差別化やお試し使用などの販促策を打つ必要があります。

また、中小企業になると、製品以外に店づくりや経営に関する支援も関心が向けられます。購入者限定の特典として、店頭POPや経営に関するガイドブックがダウンロードできるといったサービスも準備しておくことをおすすめします。
  
3.既存顧客のアフターフォロー

既存顧客からいかに追加受注をとっていくかが主目的になりがちですが、営業全体の成果を考えた場合、追加売り上げのみを成果として見るのではなく、営業の効率化に成果の視点を置くべきです。
営業担当者が既存の顧客対応に費やす時間が削減された分、新規顧客開拓営業に時間をとることができ、新たな受注を獲得できれば、全体の営業数字にも大きく影響してきます。特に単価が高いものほど、成果は大きくなります。

営業担当者の既存顧客のアフターフォローを手離れさせるためにも、既存顧客のECの認知拡大とEC利用の特典の設定・訴求が必須です。


■KPIの設計

目標達成に向けた施策の成果を測るために、評価指標(KPI)の設計が重要になります。
「1.新規分野における顧客開拓」「2.中小規模企業をターゲットにした顧客開拓」においては、売り上げ目標達成に向けた施策の評価指標として、ターゲットを想定したキーワードや関連ページへのアクセス数、遷移状況があげられます。

○「新規分野における顧客開拓」のKPI例
  • 新規分野の顧客数、顧客単価、購入件数、リピート購入率
  • サイトへのアクセス数(PV数、訪問回数、訪問者数、リピート訪問回数)
  • トップページの直帰率
  • 製品詳細ページへの遷移率
  • 新規分野関連キーワードの訪問回数
  • 新規分野に関する資料請求やお問い合わせへの申し込み件数

※「中小規模企業をターゲットにした顧客開拓」の場合も同様に、中小規模企業の顧客数や顧客単価、リピート購入率、さらに中小規模企業向けのページへのアクセス動向や関連キーワードの訪問回数、お問い合わせ件数が評価指標となります。 

また、「3.既存顧客のアフターフォロー」においては、営業担当者の既存顧客のお問い合わせ対応工数や新規顧客獲得に向けた工数も評価指標の対象となります。

○「既存顧客のアフターフォロー」のKPI例
  • ECの顧客数、顧客単価、購入件数、リピート購入率
  • サイトのアクセス数(PV数、訪問回数、訪問者数、リピート訪問回数)
  • サイトの直帰率
  • 営業担当者の既存顧客に対するお問い合わせ工数
  • 営業担当者一人当りの新規顧客売り上げ効率(新規顧客売り上げ/営業工数)

ECサイトは「購入」という結果で成果が判断しやすいと言われますが、目的によって評価の仕方も変わってきます。営業全体の成果をあげていくことが最終の目的であれば、ECサイトの売り上げだけでなく、実営業の成果も検証してこそ、ECサイトの正しい効果測定といえるのです。

【投稿者:広富克子】