コラム

Googleアナリティクス新機能「ホーム」画面

Googleアナリティクスで最近リリースされ、徐々にアカウントに反映されているのが、新「ホーム」画面だ。

Googleアナリティクスの主要なデータを俯瞰できる「ダッシュボード」として役立ちそうだ。

※現在、新「ホーム」画面は利用できるユーザー・まだ反映されていないユーザーが混在している。特別な申請や設定作業は不要だが、まだ反映されていないユーザーにいつ反映されるかは分からない。現在各ユーザーに反映作業中とのことで、まだ反映されていないユーザーもしばらく待ってみよう。

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「ホーム」画面の特徴

新しいホーム画面は、Googleアナリティクスレポート画面の左ナビゲーション内にある「ホーム」画面で確認できる。

他のカスタムレポートや通常レポートとデザインのテイストが異なり、青系統の色でまとめられている。

スッキリとした見やすい画面になっている。

2017年6月現在、「ホーム」画面内では下記のグラフや表が掲載されている。

・基本指標の日別グラフ
・時間帯別ユーザー数
・現在のユーザー数(リアルタイムレポート)
・ユーザーを獲得している方法は?
・ユーザーの地域は?
・アクティブユーザーの動向は?
・ユーザー維持率
・最もよく使われているデバイスは?
・ユーザーが訪れているページは?
・目標達成に向けた進捗状況は?
・お客様の AdWordsキャンペーンの成果

いずれもミニマムな指標と分かりやすいデザインのグラフや地図で表現されており、概況を掴みやすい構成となっている。

カスタマイズは不可なので、グラフを追加したり、指標や項目名の変更はできない。 自社や自分の業務に応じたダッシュボードを作成したい場合は、カスタム>マイレポート(これまでのマイレポート機能がカスタムカテゴリ配下に移動)で作成・カスタマイズを行っていこう。

注目すべき機能について

時間帯別ユーザー数

「一日のうち、何時頃にアクセスが多いか」という観点について、Googleアナリティクス上ではデフォルトで閲覧できるのはユーザーサマリーレポートで「時間帯別」という時間軸に変更する必要があった。しかし、それは各日別の推移(トレンド)が見えるのみで、累積値が見えず、例えば「何曜日の何時頃に多いか」という観点ではデフォルトのレポートでは見ることができなかった(カスタムレポートを作成することで可能)。

新「ホーム」画面にこの時間帯別ユーザー数のレポートが表示されることで、「何曜日の何時にアクセスが多いか」というのが直観的に分かるようになっている。

ユーザーを獲得している方法は?

このレポートは、今まで集客レポートの各レポートを閲覧すれば見えていたデータを、グラフィカルに素早く見られるようになっている。

・Traffic Channel:「チャネル」別(=参照元カテゴリ別)の構成
・Source / Medium:「参照元 / メディア」別の構成
・Referrals:「参照サイト」別(=参照元が外部サイト別)の構成

目標達成に向けた進捗状況は?

このレポートも、今まで「コンバージョン」レポート配下で閲覧できていた指標がコンパクトにまとめられている形となる。
重要な指標のみに絞り込まれ、シンプルなグラフで表現されているため、誰にでもすぐに状況が把握しやすいメリットがある。

活用方法

各グラフの集計期間はグラフ毎に変更できるようになっている。 「過去*日間」という相対的な期間が多いため、月次レポート作成には不向きである。 カスタマイズもできないため、アクセス解析の重要な指標やデータのトレンドや傾向をスピーディに把握するための「ダッシュボード」としての役割が適切だ。 シンプルではあるものの、アクセス解析レポートとして必要十分な要素を網羅しており、解析のリテラシーを問わずWebサイトのアクセスや成果を把握・理解するには問題ない。 むしろ、シンプルである分、ホーム画面上のグラフやデータのみに注目できるため、「データやレポートが多すぎて理解が難しい」といったハードルが取り除かれるのが期待できる。
専門的知識はないがWebサイトの概況・成果を知りたいエグゼクティブ層・マネジメント層に対しても説明がしやすくなったり、初心者のWeb担当者でも概況・成果を把握しやすくなるメリットがある。 ホーム画面でモニタリングすべきデータは一通り揃っているので、月次レポートとして利用するのも良いだろう。

まとめ

このように、新「ホーム」画面はカスタマイズできないデメリットはあるものの、これまでのGoogleアナリティクスのレポート画面より絞り込まれた情報で構成されていることで、概況・成果を把握しやすくなるメリットがある。

詳細な分析は既存のレポート画面を使う必要はあるが、さまざまな立場・リテラシーのメンバーにWebサイトの概況・成果を共有するという観点では、設定やカスタマイズなしですぐに活用できるので、メリットは大きい。

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