コラム

ホテルサイトのウェブマスターとして押さえておきたいこと【業界別Webマーケティング:ホテル編-1】

訪日客の増加や景況改善感が高まり、数年前とは大きく環境が変化してきているホテル業界。業界問わずWebマーケティング支援を行う弊社ではホテル業界の支援も多数経験があります。今回から、そんな変化が激しいホテル業界に焦点を当て、考察や傾向をコラムとしてお送りしていきます。

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支援する側から見た、ホテルサイトの特徴

長年ホテルサイトのWebマーケティングを支援してきた経験から、ホテルサイトには大きく2点の特徴があると考えられます。

1,ホテルサイトは複数の業界を内包する構造である、ということ

ホテルの事業として大きく、①宿泊②レストラン③ウエディング④宴会・会議があります。それらホテルが持つ事業ですが、各事業は「宿泊業界」「レストラン業界」「ウエディング業界」「MICE・コンベンション業界」「ホテル業界」と、それぞれ「●●業界」として新聞・メディア等で括られるなど、独立性が強いです。
そのためwebサイトはコーナー毎に大きくターゲット層が異なる構造となっています。そして、各事業はウエディングを除き、シーンにより個人・法人のどちらもターゲットとなりうることから、ホテルサイトのウェブマスターはBtoC、BtoB双方のWebに関する情報を随時仕入れ、感性に訴求したり機能性を高める施策を行っていく必要があります。

2,ホテルサイトはサイト外の影響度が大きいこと

ホテルサイトが抱えている各事業は、それぞれ「空間」「時間」を提供していることから、比較検討がしやすい事業でもあります。 宿泊では宿泊予約サイト、ウエディングでは結婚情報サイトが大きな影響力を持っています。
近年ではそのような販促メディアに口コミ機能が充実されたことで、ますます重視されていく傾向があります。また、空間を提供するため、他業界よりもユーザー側の意思決定には「日時」が大きく関わってきます。それを踏まえたシステム構築は多額の費用が発生するため、外部の予約システムを取り入れていることが多いですが、商品紹介やEFO(エントリーフォームオプティマイゼーション)等の改善に対して手を加えにくいことも特徴としてあります。そのため、ウェブマスターは外部メディアに関する情報や、予約システム等のシステム理解を行っていく必要があります。

ホテルサイトのウェブマスターとして押さえておきたい3つのポイント

ホテルサイトの特徴を上げましたが、客観的に、ホテルウェブマスターの見るべき範囲はとても多いと感じています。 弊社でこれまでホテルサイトの構築や運用支援を行ってきた経験から、ホテル業界のWebマーケティングにおいて、押さえておきたいポイントは以下の3つです。

1.コーナー毎にターゲットを明確にする
ホテルサイトの各コーナーはそれぞれ事業として独立していることから、集めたいユーザー像を明確にして、コンテンツ企画やユーザビリティを高めていく必要があります。また、合わせてターゲットの想定される行動を整理しておくことで、変化や新たな仕掛けづくりに対応が可能です。

2.自社サイト以外も含めた、施策を把握する
販促メディアやリアルメディアも含めた取り組み・傾向・施策を把握し、定期的に反応をチェックすることで、自社サイトにとって何が有効なのかを経験値として掴むことが可能です。

3.自社サイトで予約する理由を考え続ける
販促メディアを中心に、ポイントやキャンペーンといった集客施策が取り組まれています。また、メディア上に掲載されている競合との差別化や集客施策として、細かな取り組みがなされているはずです。ですが、それでも自社サイト経由の予約がある現状をどう捉えるか。ここは答えのない領域ですので、絶えず考えていく必要があります。

業界別Webマーケティング ホテル編:連載一覧

第1回:ホテルサイトのウェブマスターとして押さえておきたいこと
第2回:自社サイト予約を考える
第3回:Googleのエリアマーケティング機能を使って、Webマーケティング力を高める

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