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ネットがあることが営業の足かせに?ネットとリアルの連携強化の必要性

2012年6月28日(木)

マーケティングコンサルタント 久道真之介【文責】

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サマリー

  • ネットとリアルの連携不足が受注機会損失につながっているケースがある。
  • ネットでの接点獲得が増えるに従い、ネットからリアルの営業まで購買プロセスを意識した一気通貫のマーケティング施策が求められている。
  • 営業現場を調査することで、ネットとリアルの連携における問題がみえてくる

メーカーサイトで個別の資料請求や問合せを受け、そのデータを販売店や代理店の営業に引き渡すという流れをとっている企業は少なくない。
しかし、その連携がスムーズに行われていないために、かえってお客様の心象を悪くし、受注機会を失うケースが発生している。

例えば、

  • メーカーサイト経由の資料請求や問合せ情報が、販売店や代理店に伝えるのが遅かったり、そもそも情報共有自体ができていない。
  • お客様がメーカーサイトで既に事細かくフォームに入力した内容を営業側が把握しておらず、対面での接客の際に、再度同じことを聞くことになっている。
  • お客様がメーカーサイトで資料請求し、その後、来店したにもかかわらず、何度もしつこく来店促進のメールが配信されている。
  • メーカーサイト経由の問い合わせ対応が、営業担当者の業務負荷になり、対応が煩雑になっている。
  • Webサイトに多部門が関係することで、部門間の意思疎通が図れておらず、会社全体として見ると統制がとれていないWebサイトになっている。

購買プロセスにおいてお客様の最終購買行動がリアルの場で行われる場合、販売店の営業担当者の対応が購買心理に大きく影響を与える。営業担当者がリアルの場においてお客様にスムーズに対応するためにもネットとリアルの連携は非常に重要となっている。
昨年、お客様からのご依頼で、現状のWeb運用体制の問題把握からネットとリアルのプロセスの見直しということで、下記調査を実施させていただいた。

  • 競合Webサイトと自社Webサイトのヒューリスティック診断を実施
  • 社内のWebに携わる関係部署にヒアリングを実施
  • 販売チャネルに現在のWebサイトについてのアンケートを実施
  • 購買プロセスにのっとり、Webサイト経由の問合せから販売店での商談まで覆面調査を実施

調査結果は、販売店の営業担当者の対応は非常によかったのだが、メーカーサイト経由の問合せとの連携がまったくできていないため、販売店での商談が マイナスの印象から始まってしまうというもったいない状態になっていた。これではどんなにWebサイトが充実していも、本来の最終目的である購買につなげ ることはなかなか難しい。
このような問題は営業を行う販売店では問題として認識されていても、メーカーのマーケティング部門では意外と認識されていなかったりする。

今回の調査では、メーカー側として販売店の営業活動を支援するために改善すべきところが大きく4点浮き彫りになった。

  • 競合が激しい市場において特に、スピード感のある対応が求められる。販売店の機動力を活かすためにも、メーカーはサイト経由の問合せ情報を持ちすぎず、販売店にいち早く情報伝達を行う必要がある。
  • お客様からするとメーカーサイト経由で問合せをした内容は、販売店が知っていて当然と考えている。ネット、販売店、コールセンター含め問合せ情報や履歴を共有化し、連携して対応する必要がある。
  • Webサイトの役割が高まるにつれ、より鮮度の高い情報をWebサイトに掲載する必要がある。そのためにも販売店が更新しやすいサイト設計を行い、販売店の情報が、Webサイトに滞りなく反映できるシステムを構築する必要がある。
  • お客様のインターネットリテラシーが高まる中で、販売店においてもインターネット対応スキル向上が求められている。販売店でもメールに迅速に対応できる環境の整備や営業担当者のメールスキル向上が必要である。

リアルとネットの連携については、メーカーのマーケティング部門では問題把握がしづらく、実際の営業現場を調査し、初めて気付くことが多い。事業全 体の売上アップに向けて、実際の営業現場を振り返り、ネットとリアルの連携がしっかりと機能しているかどうか、再度確認してみてはどうだろうか。

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    マーケティングコンサルタント久道真之介
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