コラム

HubspotからMarketoへ 自社のマーケティングオートメーション導入の背景

取締役常務執行役員 遠藤 美加【文責】

パワー・インタラクティブはWebを専門にするコンサルティングを主な事業としています。なかでもBtoBマーケティング分野の支援実績が多く、Webを活用した商談創出のしくみづくりを得意としています。具体的には、企業の事業や製品、営業組織、販促施策の特性に合わせながら、Webサイト設計、アクセス解析、メールマーケティング、コンテンツ企画、リスティング等を組み合わせて、いかに有望な引合いを獲得・育成する流れを確立していくお手伝いを行っています。

マーケティングオートメーションは、上記のような企業におけるWebを活用した商談創出のしくみづくりを非常に推進しやすくするツールです。

※関連ナレッジ資料※

Marketoを導入した理由

弊社では2015年4月より、それまでつかっていたHubspotをMarketoに切り替え、Salesforceと連携させて活用しています。パワー・インタラクティブがMarketoを導入した理由は、

1. コンサルティング先の企業がMarketoを使っていたこと
2. マルケト社の日本法人が設立されたこと
3. 自社のCRMの見直しが課題であったこと

の大きく3点があります。

理由1:コンサルティング先の企業がMarketoを使っていた

Webを活用した商談創出のしくみづくりをテーマにコンサルティングしていた企業が、2014年夏にMarketo導入を行いました。今から思えば、マルケト日本法人が出来たのが2014年3月 ですから、かなり早い段階での導入決断ということになります。

弊社はその頃、マーケティングサイトの戦略設計のお手伝いを行っており、並行してお客様側でMarketoの導入に向けての社内決裁や契約が 走っていました。マーケティングサイト完成・公開後、Marketoの実装が完 了した状態から、マーケティングサイトとMarketoの両輪によるPDCAサイクルに、お客様と一緒に試行錯誤しながら、継続して取り組んでいます。

理由2:マルケト社の日本法人が設立されたこと

弊社では2013年3月からHubspotを自社で利用していました。 Hubspotも実は、コンサルティング先の企業が使っていたのがきっかけでした。その当時(2012年1月頃)は、まだ日本にHubspotの代理店がなく、お客様が直接、USと契約し導入したものを、実装および設定について、弊社に支援を行ってほしいという依頼で、英語のマニュアルと格闘しながら対応しました。

現在は日本にHubspotの代理店も複数有り、サポートも厚くなっていると思いますが、コンサルティングを行う上では、基本機能以外に、どんな応用的な活用ができるかといったノウハウが重要です。

マルケト社の当初の所在地が、弊社から数分の距離だったこと、勉強会などでも接点があったことなどから、日本法人があることによる日常的な情報の入手しやすさを評価しました。

理由3:自社のSFA/CRMの見直しが課題であったこと

マーケティングオートメーションとは別に、自社のSFA/CRMの整備が数年前から課題でした。Hubspot導入時もSalesforceとの連携を視野に入れましたが、なかなか着手できないままでした。着手できない最大の要因は、10年近く蓄積してきた顧客情報や営業履歴の移行にかかる負荷(予算的にも人的にも)でした。

Marketo導入を検討開始した際は、まずHubspotをMarketoに切り替え、来期、Salesfoceの導入を行うことを考えていましたが、具体的にマルケト日本法人の方に相談するうちに、同時に導入しようと考えが変わりました。

理由の一つは、MarketoがSalesforceとの連携に大きな実績を持つこと、二つ目は、マルケト日本法人のメンバーがSalesforce出身の方が多く、Salesforceを熟知されていること、三つ目は過去のデータ移行なしで、まずはMarketoを徹底活用することを目的にSalesforceを使ってみようと決断できたこと、この3つがあげられます。

特に、最後の過去データの移行を行わず、Salesforceを導入するという決断ができたのは、現在利用しているツールについても、マルケト日本法人の方が詳しく、データ移行するのであれば尽力しますとおっしゃって頂いたことが、逆に、移行はいつでも出来るという気持ちになったことが大きかったと思います。

連載コラムで導入の舞台裏を公開

以上が、この4月からパワー・インタラクティブがMarketoを導入した理由です。Marketo導入後に感じるのは、マーケティングオートメーションはSFA/CRMと連携して使うことで、手応えが日々、見える化されるということです。今、ふりかえると、この3月まで利用していたHubspotは、片肺飛行で飛んでいた状態で、私たちがいかにもったいない使い方をしていたかということを痛感しています。

現在、MarketoとSalesforce両ツールの実装が完了し、活用開始して実質3ヶ月程度ですが、今後、私たちがどのように活用しているか、成果はどうか、うまくいかなかったことは何かといったお話を、導入に関わった弊社の各担当より、コラムを通じてお伝えしていきたいと思います。

各連載の第1回目はこちらから

Marketo導入日記-1:急転直下で決まったMarketo導入 ~導入決定の経緯とLaunch Pack申込み~

Salesforce導入日記-1:自力でがんばった!1ヶ月足らずでの単独稼働まで

遠藤 美加

取締役/常務執⾏役員

遠藤 美加

マーケティング戦略策定

関⻄学院⼤学経済学部卒業。住友ビジネスコンサルティング株式会社⼊社。マーケティング分野のリサーチおよびコンサルティング業務を経て、⽴命館⼤学(学校法⼈)に転じ、⼤学の⻑期経営計画づくりや産学連携事業を担当。その後、⼤阪市のソフト産業プラザにてベンチャーコーディネーター業務に従事。2000年4⽉、パワー・インタラクティブ⼊社。同年6⽉取締役、2003年常務執⾏役員に就任。全社の事業戦略を統括する。

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