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アトリビューション分析で発見した理美容ユーザーの購買特性

2012年1月25日(水)

取締役/執行役員 広富克子【文責】

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広告媒体の費用対効果を図るため、アトリビューション分析を行っているケースが増えてきました。アトリ ビューション(Attribution)とは「帰すること」、アクセスログ分析では「間接効果」を意味します。ユーザーが成果に至るまでは、何度かサイト 訪問し検討を重ねるわけで、成果に至った際の入り口となった媒体だけでなく、それまで接点を持った媒体も評価するという考え方です。最近では、 Googleアナリティクスにおいても「マルチチャネル」機能が加わり、成果者の過去30日間のアトリビューション分析が可能となっています。
今回は、ターゲット層に向けたメールアプローチの効果測定にアトリビューション分析を取り入れ、メールの直接効果と間接効果の傾向を分析し、ターゲットユーザーの特性を明らかにし対策をとった事例をご紹介します。

ECサイトメールにおけるアトリビューション分析結果

店舗什器を販売しているECサイトにて、週1回配信の定期メルマガに加え、今後強化する理美容、飲食業界それぞれに絞った2種のセグメントメールを 月1回配信することになりました。以下の表1は、10月・11月に実験的に取組んだ際のアトリビューション分析結果です。Googleアナリティクスのマルチチャネル機能を使用し、間接効果は購入に至るまでの30日間にメールを見た人を対象としています。

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※Googleアナリティクス使用
※直接CV率:メールからサイトを訪れた訪問回数を母数とし、メールからサイト訪問後そのまま購入に至った件数の割合
※間接CV率:メールからサイトを訪れた訪問回数を母数とし、過去30日以内にメール経由サイト訪問者にて購入した件数の割合

主な分析結果として、

  • 理美容向けメールのクリック率は2本とも10%を超え非常に高い。
  • ただし、直接コンバージョン率では、2%と飲食の半分以下と低い。定期メルマガに比べると9ポイントも開きがある。

上記結果だけを見ると、理美容ユーザーは、理美容向けのメールは見てはくれるものの購入につながらないという評価で終わってしまいます。しかしながら

  • 間接コンバージョン率を見ると、直接コンバージョン率の2倍の4%にアップしている。
    直接コンバージョン率が間接コンバージョン率を上回る飲食や定期メルマガの購入傾向とは明らかに異なる。
  • しかも直接購入よりも間接購入の購入単価が2500円も高くなっている。

と、理美容ユーザーはメール配信後にも再訪問をして有益な購入を行っていることが確認できます。

分析から見えてきた理美容ユーザー特性

今回の効果測定で確認できた理美容ユーザーの主な特性として、以下の3点があげられます。

  • 間接コンバージョン率が直接コンバージョン率の2倍になっていることより、欲しいものが明確にあって、即購入決断するというよりは、関心を持て ば、じっくり考えて買いたいという意識が強いと想定される。購買意欲が低いわけではないので、接点を継続的にとりながら、購入のきっかけを作っておく必要 がある。
  • 各メールコンテンツのクリック状況では、「店づくりのアドバイス」のクリック率が下部掲載にもかかわらず高く、店舗づくりの参考となる情報が求められている。
  • 特に11月号で紹介したクリスマス関連商材の反応が高く、季節感のある店舗づくりのアドバイスは注目される。

効果検証後の対策

効果検証を通じて見えてきた理美容ユーザーの特性をふまえ、以下の対策を検討することになりました。

  • 商品ページトップでは、飲食向けのカテゴリー表示はあるが理美容向けの表示はないため、再訪問の際にすぐに確認できるよう、理美容向け商品のカテゴライズ表示を行う。
  • メールの反応がよかった「店舗づくりのコツ」を紹介するコンテンツをサイト上にも新たに準備する。今後もメールで実験的に取組み、反応が高かったコンテンツは新規ページ作成を行う。

メールの直接効果だけでなく、アトリビューション分析を行うことにより、購入者の動きをより深く把握することができます。さらに、ターゲットとする 層に絞り込んで、他の層の購買傾向と比較すると、より特徴が見えてきます。例えば、直接効果が高ければ、インセンティブをつけて即購入につなげる策を強化 する、間接効果が高ければ再訪問の際メールで紹介した商品やコンテンツがすぐに探せるようページコンテンツや構成と連動を図る必要があります。こうした分 析結果を単に分析で終わらせるのではなく、ぜひターゲット攻略のシナリオ策定・施策に活かしていただければと思います。

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    取締役/執行役員広富克子
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