コラム

コスメ新商品の”売り”はたるみ?しわ?保湿? リスティング広告のABテスト結果が示したものは

通常、リスティング広告は集客施策として利用されますが、新商品発売時における調査ツールとしての活用も可能です。今回はコスメ通販にて、ユーザーニーズを探るためにリスティング広告を活用した事例をご紹介いたします。

※関連ナレッジ資料※
MOps(マーケティングオペレーションズ)に関する実態調査 をダウンロード

分析の背景

コスメ通販会社X社において、新商品として発売開始したA商品の売上拡大のための施策を検討していました。A商品の主な訴求ポイントは、たるみ対 策、しわ対策、保湿対策の3つですが、特にどの訴求ポイントを前面に出していくべきか、ユーザーの反応を見て判断したいと考えていました。

調査方法

リスティング広告にて、たるみ対策、しわ対策、保湿対策に悩みを持っているユーザーが使用すると想定されるキーワードをリストアップし、さらに

●たるみ対策に関するキーワード群
●しわ対策に関するキーワード群
●保湿対策に関するキーワード群

による広告グループを作成して、調査を実施しました。
評価指標は下記の2点となります。

●広告の表示回数⇒検索エンジン上での市場規模
●クリック数、クリック率⇒検索ユーザーの商品購入見込み度

なお、クリック数やクリック率は広告の掲載順位に大きく影響されるため、調査期間中は各広告グループの平均掲載順位に差が出ないようチューニングを行いました。

※)上図「XXXXXXXXX」には検索キーワードが自動挿入されます

分析結果

約2週間にわたる調査の結果、下記の傾向が見られました。

1)「保湿対策」グループの表示回数が100,000回と最も多い⇒市場規模が最も大きい
一方で、クリック率では0.3%と最も低い⇒保湿に関心のあるユーザーの購入見込み度は低い

2)「たるみ対策」グループの表示回数は80,000回と「保湿対策」より2割少ない⇒市場規模は「保湿対策」に劣る
一方で、クリック数、クリック率は最も高い⇒想定される見込み客獲得数およびユーザー層の見込み度は最も高い

以上の結果より、市場規模では「保湿対策」が最も大きいものの、プロモーション実施による効果が見込めるのは「たるみ対策」に関心のあるユーザー層であると判断しました。

そこで、「たるみ対策」を前面に出したランディングページを準備し、リスティング広告にて集客を図る施策を行うこととしました。
リスティング広告運用においては、ABテストを通じてマーケティングデータを手軽に収集することが可能となります。
調査ツールとしての活用もぜひお試しください。

TOP