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今、なぜインサイドセールスが必要とされているのか

2016年11月11日(金)

取締役/執行役員 広富克子【文責】

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マーケティングオートメーションの導入企業が急速に増加するに伴い、マーケティングと営業の連携がより重視されています。合わせて、「インサイドセールス」への関心も高まりを見せてきました。インサイドセールスは今に始まった活動ではありません。なぜ今、インサイドセールスが注目されるのか、その背景とインサイドセールスの役割について考えます。

インサイドセールスとは

インサイドセールスは直訳すると、「インサイド(inside)=内側の」+「セールス(sales)=営業」、すなわち「内勤営業」であり、電話やメール、Web、DM、FAXなどを駆使して、社内にいながら行う営業活動です。近い活動では「テレマーケティング」があります。インサイドセールスはテレマーケティングと同様、リストに対しアウトバウンドコールを行いますが、テレマーケティングと大きく違うのは、中長期の視点で見込み客との関係構築を行う点です。テレマーケティングのようにトークスクリプトをベースに対応するのではなく、相手の反応に応じて会話をしながら、定期的にコンタクトをとって、相手のニーズ、課題を聞き出していきます。(図1参照)

図1.テレマーケティングとインサイドセールスの違い

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インサイドセールスが注目される背景

こうしたインサイドセールス活動が、なぜ今、注目されているのでしょうか。まず、営業プロセスの分業のあり方に着目します。営業プロセスの分業は、マーケティングオートメーションが普及する以前から企業の積極的な取組みが見られ、マーケティング部門でリードを獲得・育成をして、営業部門につなげる、という動きが進められてきました。ところが、営業部門からは、「マーケティング部門から渡される見込み客は受注確度が低いのでフォローしても時間の無駄」という声を聞き、マーケティング部門からは「せっかく見込み客を営業に渡しても、その後フォローしてくれているのかわからない」といった不満をよく耳にします。このようにマーケティング部門と営業部門の連携が取れず、分断されている企業は少なくありません。では、なぜこのような状況になってしまうのか考えてみます。

営業プロセスには、主に以下の4段階があります。

①リード発掘 → ②関係構築 → ③商談醸成 → ④クローズ

「①リード発掘」は、マーケティング部門がWebを中心に進めており、「③商談醸成」以降は営業部門にて訪問対応しています。しかし、その間の「②関係構築」のプロセスは、マーケティング部門も営業部門もほとんど関与していない状態となっています。関係構築が不充分なままでマーケティング部門から営業部門にリードが引き継がれていることがマーケティングと営業連携のボトルネックになっているのです。このように谷間状態になっている「②関係構築」をインサイドセールスが対応し、マーケティング部門と営業部門の橋渡し役をインサイドセールスが担う体制づくりが注目されています。(図2参照)

図2:営業プロセスの分業における問題

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インサイドセールスの役割

インサイドセールスの役割は、「マーケティング支援」と「営業支援」の大きく2つがあります。さらにマーケティング支援には「①見込み客との関係構築」「②見込み客情報の付加」、営業支援には「③セールスリードの創出とコントロール」「④とりこぼしのフォロー・リサイクル」があります。インサイドセールスの役割を簡単に言うと、見込み客との関係を「深め」、営業にリードを「つないで」、さらに営業がとりこぼしているリードを「拾う」ことです。

図3:インサイドセールスの役割

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インサイドセールスの4つの役割を具体的に見ていきます。

①見込み客との関係構築

インサイドセールスの中心となる役割が、見込み客との関係構築です。関係構築はそう簡単にできるものではありません。5つのステップをふみながら進めていきます。(図4参照)

図4:見込み客との関係構築のステップ

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特にステップ1~3までが重要です。売り込みをかけないで教えてもらう姿勢で、なぜ相手がWebサイトページを見たのか、あるいは資料請求をしたのか、相手がとった行動の背景に何があるのか、仮説を持ちながらヒアリングし、課題を把握していきます。一度に全てを聞き出そうとせず、接点を重ねながら見込み客の状況を把握していきます。さらに課題解決に関する情報が提示でき、継続的にコミュニケーションをとっていけば信頼関係も構築できます。

②見込み客情報の付加

インサイドセールスは、見込み客の情報を蓄積することも重要な役割です。企業データやWebサイトの情報等、公開されている見込み客情報を収集することはもちろん、さらに営業に役立つ情報を得るために、インサイドセールスで見込み客のニーズや課題、企業戦略、購買プロセス段階等をヒアリングし、見込み客情報をデータベースに蓄積していきます。営業が初回訪問前にこうした情報を把握できれば、訪問時には課題に沿った提案から入ることができ、その後の受注確度も高まります。

また、インサイドセールスでヒアリングする項目をあらかじめ決めておけば、インサイドセールス担当者によるヒアリング内容の偏りをなくすことができます。さらに、インサイドセールスのヒアリングが控えているので、Webサイトの資料請求等のフォーム項目は必要最低限にし、フォーム入力の負担を減らすことで離脱を防ぎ、より多くのリード獲得につなげることもできます。

③セールスリードの創出とコントロール

インサイドセールスから営業へ有望リードを渡すことはもちろん、営業の手持ち商談の数に応じて、引き渡すリードの数をコントロールすることもインサイドセールスの役割の一つです。営業の手持ち商談が多い場合は、新規リードの対応に時間がとりにくいため、受注確度が高い有望リードに絞って渡し、営業の手持ち商談が少ない場合は、多少見込み度は低くても一定の数のリードを渡す、といった具合に営業のパフォーマンスを最大限にあげていくコントロールをインサイドセールスで行います。そのためにも常時営業とはコミュニケーションをとって営業の状況を把握しておく必要があります。

④とりこぼしのフォロー・リサイクル

インサイドセールスから営業へリードを引き渡した後、営業が実際にフォローしているのかチェックを行うことも重要な役割です。営業が放置しているリードはないか、アクションの有無をチェックするとともに、営業が一度アプローチして提案に至らなかったリードや失注した商談は、営業は再アプローチをかけず放置状態となってしまうため、インサイドセールスで育成し直します。今期予算の商談化は難しくても来期、再来期なら可能性が出てくることが期待されるため、すでに蓄積されている情報に新たな情報を追加しながらリードのリサイクルを行い、次のチャンスを逃さないようします。

パワー・インタラクティブもインサイドセールス活動中

パワー・インタラクティブでは、2015年4月よりMarketoとSalesforceを連携導入し、同年10月よりインサイドセールス部門を立上げ、本格的にインサイドセールス活動を進めています。 パワー・インタラクティブがどのようなインサイドセールス活動を行っているのか、成功事例、失敗事例を交えながらこれからご紹介していきますのでご期待ください。

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