パーソナライズとは何か?顧客が抱く3つの感情と実務ポイント

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DX時代のマーケティングに欠かせないキーワードといえば「パーソナライズ」です。

しかし、パーソナライズには誤解も多く、うまく機能させているブランドは少ない現実があります。

本記事では、いま改めて押さえたいパーソナライズについて、基礎知識から実務ポイントまで解説します。

パーソナライズとは何か?基本の知識

まずパーソナライズの基本の知識から見ていきましょう。

パーソナライズとは顧客に応じてコンテンツやサービスを変える戦略のこと

パーソナライズとは、顧客に応じて提供するコンテンツやサービスを変える戦略のことです。

顧客データをもとに、一人ひとり異なるニーズや興味関心、趣味嗜好を予測して、コンテンツやサービスを出し分けます。

たとえば、顧客がいま興味を持っているコンテンツをWebページに表示させたり、ちょうど購入を考えていたタイミングでメールを送付したりします。

パーソナライズは、顧客に快適なブランド体験をもたらす重要な手段です。

パーソナライズと混同しやすい用語

パーソナライズと混同しやすい用語に、リターゲティング広告、オプティマイゼーション(最適化)、カスタマイズがあります。

パーソナライズの理解を深めるために、違いを明確にしておきましょう。

リターゲティング広告

リターゲティング広告は、1度の接触ではコンバージョンに至らなかった顧客を追跡して、複数回の接触を試みる手法です。

リターゲティング広告の目的は、フリークエンシー(接触頻度)の向上にあります。何度も接触することで、コンバージョン獲得を目指します。

顧客に応じてコンテンツを出し分けるパーソナライズとは、目的が異なる概念です。

オプティマイゼーション(最適化)

「オプティマイゼーション(Optimization:最適化)」は、日本語では「**O」の“O(オー)”といったほうが、なじみ深いかもしれません。

  • SEO(検索エンジン最適化)
  • LPO(ランディングページ最適化)
  • EFO(入力フォーム最適化)
  • CRO(コンバージョン率最適化)

オプティマイゼーションでは、A/Bテストを実施し、結果の良かったパターンへ改良を重ねるのが基本的なやり方です。

言い換えれば、ニッチな反応をする顧客は切り捨て、多数派の顧客群に最適化し、全体の成果アップを目指すのがオプティマイゼーションです。

パーソナライズでは、「ニッチな反応をする顧客には、ニッチなコンテンツを出し分けて切り捨てない」のが大きな違いです。

カスタマイズ

カスタマイズは、顧客が自分に合うように商品・サービスやコンテンツを調整することです。

パーソナライズとの違いは「誰が調整するか?」になります。

パーソナライズは、顧客に手動で調整する手間を取らせません。顧客がカスタマイズしたいであろう状態に、自動的に調整してから提供するのが、パーソナライズです。

パーソナライズの事例

具体的にパーソナライズをイメージするために、事例をご紹介しましょう。

パーソナライズを取り入れて急成長したブランドのひとつに、動画配信サービスの「Netflix(ネットフリックス)」があります。

Netflixは、ユーザーが最小限の労力で自分に合う番組や映画を見つけられるよう、独自のレコメンデーションシステムを開発。

以下を含むさまざまな要因をもとに、おすすめ動画を出し分けています。

  • 視聴履歴や評価
  • 好みが似た他のメンバー
  • 視聴している時間帯、デバイス、時間
  • その他
    *1

ユーザーの視点から見れば、
「Netflixにアクセスすると、ちょうど自分が見たい動画が表示されている」
と、快適な体験をすることになります。

パーソナライズがうまく機能すると顧客が抱く3つの感情

「パーソナライズが、ブランドにどんな成果をもたらすのか?」といえば、カスタマーエクスペリエンス・ブランド選択・顧客ロイヤルティの向上の3つの要素が挙げられます。

……といってもイメージしにくいところです。

そこで「顧客が抱く3つの感情」の切り口から見ていきましょう。

「煩わしさがない、快適だ」→カスタマーエクスペリエンス

1つめの感情は「煩わしさがない、快適だ」です。

先ほどNetflixの事例をご紹介しました。パーソナライズは顧客の労力を省いて、サービスの利用を快適な時間に変えてくれます。

顧客にとって、不快に感じるコンテンツが表示される心配はありません。自分に役立つ情報が提供されます。

手動の文字入力やカスタマイズの手間はなく、時間を効率的に使えて、イライラしません。

結果として、カスタマーエクスペリエンス(CX、顧客体験)が向上するのです。

「自分に合うブランドだ」→ブランド選択

2つめの感情は「自分に合うブランドだ」です。

製品の機能性や価格に大きな差がなければ、顧客は“自分に合うブランド”を選択します。

「自分と相性が良い」「自分らしい感じがする」「自分に合っている」というフィーリングです。

この曖昧で感覚的な顧客の気分へ、戦略的にアプローチする手段がパーソナライズといえます。

パーソナライズは、シンクロニシティ(偶然の一致)を創造できるからです。

たとえば、職場で後輩をラーメンに誘おうとしたら、後輩から「ラーメン行きませんか?」と声をかけられたとしましょう。

驚くとともに何だかうれしく、
「ちょうど誘おうと思っていたんだ。気が合うね〜!」
と気持ちが盛り上がります。

「私のことを理解してくれる」→顧客ロイヤルティ

3つめの感情は「私のことを理解してくれる」です。

欲しいときに情報を送り、嫌なことはせず、かゆいところに手が届くように先回りしたサービスを提供したなら、顧客は、
「なんで私のこと、そんなにわかるの?」
と、驚きに似た感情を抱くでしょう。

これは顧客ロイヤルティを醸成するカギとなります。

ロイヤルティとは、顧客がブランドに対して抱く信頼や愛着の気持ちのこと。逆に“ロイヤルティが失われるとき”を想像するとイメージしやすいはずです。

たとえば、
「サービスの最も好きだった部分が改悪された」
「最も困るタイミングで商品の出荷が停止された」
こういった失望の根底にあるのは、“このブランドは顧客の気持ちを全然わかっていない”という不満です。

パーソナライズは、顧客に“理解されている充足感”を届けてロイヤルティを高める、具体的な手段として有効です。

“気が合うね”、この感情を生み出し、選ばれるブランドを作る。その力がパーソナライズにあります。

パーソナライズの実務で押さえるべき2つのポイント

最後に、パーソナライズをうまく機能させるために、押さえたいポイントを2つご紹介します。

有用な顧客データの収集

1つめのポイントは「有用な顧客データの収集」です。

良いパーソナライズの実現は、“顧客のニーズ・興味関心・趣味嗜好にかかわるデータを、どれだけ収集できるか次第”といっても、過言ではありません。

顧客の年齢・性別・居住地といった属性データだけでは、パーソナライズは不可能だからです。

たとえば、ユーザー登録時の入力項目、アンケート調査、購入商品のレビュー投稿など、顧客データを収集する仕組みづくりが重要となります。

精度の高い予測テクノロジーの活用

2つめのポイントは「精度の高い予測テクノロジーの活用」です。

今日のパーソナライズは、接客や営業のスタッフによる人的対応では不可能なレベルを、デジタル技術で実現する戦いになっています。

具体的には、マーケティングオートメーション(MA)をはじめとするツール導入によってパーソナライズをスタートするのが、基本的なやり方です。

顧客の行動データ(購入履歴や閲覧・検索履歴など)と、その他の収集データを最大限に活用できる体制構築がカギとなります。

さいごに

本記事では、いま注目度の高い「パーソナライズ」を解説しました。

近年、“コスパよりタイパ(タイムパフォーマンス)”を重視するユーザーが増え、
「ムダなものは見たくない」
「余計な時間はかけたくない」
というニーズは強まるばかりといえます。

パーソナライズ視点で顧客との接し方を洗練させることが、より良いブランドづくりの一助となるはずです。

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この記事を書いた人

三島つむぎ

ベンチャー企業でマーケティングや組織づくりに従事。商品開発やブランド立ち上げなどの経験を活かしてライターとしても活動中。