セミナーレポート

「マーケティングオートメーションを成功に導く BtoBのためのインサイドセールス入門セミナー」

2018年8月23日に「パワー・インタラクティブ主催 マーケティングオートメーションを成功に導く BtoBのためのインサイドセールス入門セミナー」を開催しました。本セミナーは、弊社でインサイドセールスの責任者をつとめる広富克子が講師を担当、インサイドセールスが注目される背景と役割について、具体的な事例を紹介しながら、解説をおこないました。

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インサイドセールスはマーケティング部門と営業部門の「橋渡し役」

マーケティングオートメーション(Marketing Automation:以下「MA」)を導入する企業が日本でも増えていますが、導入後にその効果を実感できている企業はまだ少ないのではないでしょうか。MA導入後の効果を最大化させるためにも、今、インサイドセールスへの注目度が高まってきています。

MAを導入しても商談化が進まない要因として、「商談の可能性があるかどうかを見極めるプロセス」の"空洞化"が挙げられます(図1参照)。そこで、インサイドセールスがマーケティング部門と営業部門の橋渡しをすることで、商談創出を促進することができます。

図1:なぜ、MAを導入しても商談化が進まないのか

インサイドセールス活動によって主に「リード育成」プロセスが強化

営業プロセスおいてインサイドセールスが加わると、以下のような効果が期待できます(図2参照)。

 ●"Push型"のリード育成:
  インサイドセールスがコール等を行うことで、能動的なリード育成が可能
 ●見込み客との関係構築:
  見込み客と何度かコンタクトを取りながら関係を構築し、それから営業へパス
 ●営業パス:
  インサイドセールスから営業へ有望リードの情報を直接伝える
  ⇒データだけではわからない相手とのやり取りでのニュアンスの伝達や、営業のモチベーションアップにも貢献

図2:営業プロセスにおけるインサイドセールスの役割

インサイドセールス活動を有効化する3つの施策

図3:インサイドセールスの3つの段階別対応

1. Webとの連携例:
 ●Web上のフォーム項目をインサイドセールスと連携して設計
 ●課題や関心分野を把握できるWebコンテンツを準備
 ●課題や関心分野が聞き出しやすいフックを準備
2. メール施策例:
 ●メールと電話の連携("「セグメントメールクリック者」×「課長以上」にはコールする"など)
 ●私信風のメールの活用(インサイドセールスの担当者名でメールを送信)
3. MA機能の活用例:
 ●スコアリング活用+別途即コール対象者の条件を設定("「サービス資料DL」×「課長クラス」は即コール"など)
 ●アラートメール活用(ターゲットの通知メール/本日のサイト閲覧者報告メール)

見込み度だけでなく、リードの課題や関心分野までをコール前に把握できていれば、インサイドセールスはトークシナリオをよりイメージすることができます。後にインサイドセールスがヒアリングをかけることを前提に、Webコンテンツやフックを準備できると効果的です。

また、有望リード抽出をスコアリングだけに頼るのではなく、別途即コール対象者の条件を設定するなど、MA機能とインサイドセールス活動を組み合わせることで、タイミングを逃さず営業パスを増やすことに繋げられます。

インサイドセールスの展開例

インサイドセールスの展開例として、「IT業」と「製造業」を紹介しました。

IT業の例では、新規商談件数をKPIとし取り組んでいる事例を取り上げました。
製造業の例では、マーケティング部門とインサイドセールスが、営業の担当付けがされていない見込み客からの商談創出に取り組んでいる事例について解説しました。

業界問わず、インサイドセールス展開時には「ヒアリング項目」と「聞き出すべき内容」の整理が必須となります。

行動管理指標を設けてインサイドセールスの「生産性」も評価

最後に、インサイドセールスの評価と求められる能力について、当社内での運用経験も交えてふれました。

インサイドセールス評価時の視点は、以下の3つです。

 1. 成果:営業への貢献度はどうだったか
 2. 品質:リードの育成度はどれくらいか
 3. 生産性:限られた時間の中でどれだけ効果的な行動ができているか

インサイドセールスの評価指標に関しては、営業の最終ゴールである「受注金額目標達成」を目指し、そこから要素分解をし、指標を検討します。当社では、商談金額はあくまで営業が作るものだという考えから、「商談件数」をインサイドセールスのゴールとして設定しています。

さらに、行動管理指標でインサイドセールスの生産性を評価します。行動量に重きを置くなら「総コール数」と「個別メール送付数」、効率を重視するなら「接続率」をKPIとします。また、「ヒアリング項目取得率」で情報収集も評価することができます。

また、インサイドセールスを運用していく際には、以下の4つの役割を担う人材が必要になります。(運用人数によっては兼任も考えられます。)

 1. 営業部門との連携(営業統括)
 2. シナリオ設計(マーケティング部門)
 3. 実務マネジメント(自社スタッフ)
 4. 実務(アウトソーシングもあり)

セミナー参加者の声

セミナーにご来場された方々からは以下のような感想が寄せられ、好評でした。

 ●「具体例・切り口・指標等の提示で、理解しやすかった。」
 ●「インサイドセールスをするにあたって、段階を踏むことの大事さや目標の持ち方など学ぶことができた。」
 ●「MAとインサイドセールスの役割分担や活用ポイント等理解したかったことが理解できた。実例も簡単に知れて良かった。」

以上となります。

パワー・インタラクティブでは、企業の各ご担当者様のニーズに合った内容で、マーケティングオートメーションやデジタルマーケティング、Googleアナリティクス等のセミナーを定期的に開催しております。
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