コラム

メール配信時のよくあるミスと防ぐためのポイント

マーケティングコンサルタント 山田 俊也【文責】

メールマーケティングではメールマガジン(以下メルマガ)が定番だが、コンバージョンをきっかけに自動的に配信されるメールなど様々な種類の配信が増えてきた。活用をすればする程起きてしまうのがミスや配信事故である。本コラムではメール配信時のよくあるミスと、ミスを起こさないためのポイントを紹介する。

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よくあるミス

メルマガを運用しているお客様から、以下のミスが頻発しているという話をよく聞く。

・誤字脱字、日程と曜日の不一致、語尾の不統一。
非常によくあるミス。チェックをしているつもりでも見逃してしまいがち。
・掲載しているURLのリンク切れ。
メルマガの目的はサイトへの誘引がほとんど。ミスをした場合の被害も大きい。
・送信者名間違い。企業のメルマガであるにも関わらず私信風メールを配信。
コーポレートメルマガだったのに誤って私信風メールを送ると「こんな人は知らない」とクレームが多数来る恐れあり。メルマガ配信停止数増加に直結する。
・差し込み値が不適切。文面冒頭が「  様」。
意外と多いミス。配信対象となっている人の差し込み値として設定している項目(この場合は"姓")が空欄だと起こる。
・テスト配信ではきれいなレイアウトだったのに、本配信ではレイアウトが崩れている。
配信ツールにテスト機能がある場合に起こる現象。せっかくのテスト配信が意味を成さなくなるので是非とも防ぎたい。
・効果検証のための数値を取得する設定を忘れ、PDCAが回せない。
配信が無事終了しても、クリック数などが取得出来ていなければ今回の配信が良かったのか悪かったのか判断がつかない。より効果の出るメルマガのためには防ぎたいミス。

次にこれらのミスを未然に防ぐポイントを紹介する。

ミスを未然に防ぐポイント

POINT1:チェックシートの活用
特にメール文面内にて起こりえるミスの防止のために、チェックシートを設ける。全てクリアになった場合のみ配信する運用フローにすること。チェック項目は以下の物が挙げられる。

・日付が記載されている場合、一緒に記載されている曜日が合っているか。
・語尾が全て統一されているか。
・掲載しているリンクが切れていないか。
・掲載しているリンクが適切か。
・送信者名、送信者アドレスは適切か。
・効果検証用のクリックカウントは取得できる設定になっているか。
・効果検証用の開封率は取得できる設定になっているか。
・効果検証用の各URLのパラメータ設定は適切か。
※メルマガ経由のサイト訪問、コンバージョンを計測するためにURLにパラメータを設定する必要がある。

POINT2:第三者の確認
誤字脱字を見つけなさい!と言われても、文章を書いてしまっていると目が慣れて中々見つけることができない。誤字脱字対策にはそのメール作成に携わっていない人に見てもらうことが効果的だ。初めて見る文章なので、違和感などにも気づきやすい。是非、第三者に見てもらう作業を運用フローに組み込んでほしい。

POINT3:配信対象者の項目チェック
「  様」を防ぐため、初めての配信は、差し込み値として設定している項目に空欄があるか確認を行なう。メールマガジンを企画して初めて配信をする場合、配信対象者のリストをダウンロードして、配信対象者の差し込み値として設定している項目(会社名、姓等)に空欄がないか確認して欲しい。もし姓に空欄があった場合は、その欄に"担当者"と入れるなどの対応が必要だ。

POINT4:本配信と同様のフローでチェック
テスト配信機能は本配信と全く同じものが送られる訳ではない。テスト配信機能での配信だとURLにパラメータが設定されない等、ツールによっては本配信時の再現ができないものもあるので注意が必要だ。

簡単な文面チェックであればテスト配信機能を用いても問題ないが、他者に見てもらうテスト配信は本配信と同じフロー(配信対象者はテスト配信担当者)で実施してほしい。そうすることで、「テスト配信ではきれいなレイアウトだったのに、本配信ではレイアウト崩れ。」を防ぐことができる。

最後に

以上、ミスや事故を防ぐ4つのポイントを紹介した。メールマーケティングは気軽にできる施策だが、その分配信時にミスや事故が起きやすい。今回紹介したポイントを踏まえて、安全にメールマーケティング施策の運用を実施して欲しい。

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山田 俊也

マーケティングコンサルタント

山田 俊也

マーケティング戦略策定

BtoB企業を中心に、マーケティング戦略設計から施策の実行までサポート。Marketo Engageを使ったコンサルティングの実績を多く持つ。
社外に向けた無料・有料セミナーの企画、講師も担当。のべ50回以上の登壇実績。Adobe社が提供するMarketo Core Concepts Ⅱの講師を勤める。
育児のための長期休暇を取得、仕事復帰後は子育て奮闘中。

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