企業として導入は必須? Marketoで作成するページのSSL化【Marketo導入日記-番外編】
2015年11月 4日(水)
マーケティングコンサルタント 山下智【文責】
導入日記-3でMarketoへのSSL導入について少し触れましたが、SSLについては多くの企業様も気になるところかと思いますので、導入日記「番外編」として説明させていただきます。
日本の多くの企業はフォーム等をSSL化しています。また、今後はSEOの視点からWebサイト全体をSSL化する企業が多くなることが想定されます。Marketoは基本、SSLには対応しておらず、別途自社でSSL証明書を契約しマルケト社にインストールしてもらうことになります。弊社はプライバシーマークを取得しており、SSL対応が必須でしたので、マルケト社に問い合わせし、下記の手順で導入しました。
SSL導入の流れ
- SSL証明書を準備する(弊社)
プライベートキーとCSR (Certificate Signing Request) を作成後、SSL証明書を購入します。購入した証明書とプライベートキーをマルケト社へ送付します。 - セットアップ及びSSL証明書のインストール(マルケト社)
ユーザのセキュア化されたランディングページをセットアップし、SSL証明書のインストールが行われます。 - 新IPアドレスへリダイレクト作業(マルケト社)
マルケト社のグローバルオペレーションチームがユーザのMarketoドメインを新IPアドレスへリダイレクトをかける移行作業を行います。 - SSL化したページへのリンクの修正(弊社)
httpで接続しても自動的にhttpsへリダイレクトされますが、iframeで組み込まれている場合等、リダイレクトされない場合もあるようなので。全てのリンクを修正しておいたほうが安心です。 - SSL化の完了
担当営業やコンサルタントからSSL化の実施日が共有されます。SSL証明書を渡してから約10営業日以内には対応出来るようです。弊社が導入した際は日本からの導入が集中していたようで、7~8営業日かかりました。SSL化実施時間はマルケト社のグローバルオペレーションチームでの対応になるので、アメリカ時間ですので注意が必要です。
SSL証明書購入時の注意点
SSL証明書を新しく購入する必要があるのですが、ドメイン数などで購入する証明書が異なるので、注意が必要です。
- ランディングページが1ドメインのみの場合
スタンダードの証明書を購入する。(例: pages.powerweb.co.jp) - ランディングページが複数の場合
ワイルドカード証明書を購入する。(*.powerweb.co.jp ) - ランディングページが複数の異なるドメインで構成する場合
SAN証明書(1証明書で複数ドメイン対応可能)を購入する。
※弊社はpages.powerweb.co.jpのみに適用したかったのでスタンダードの証明書を購入しました。
その他にも下記の注意事項があります。
- 最低2年の証明書が必要。
- CSRはOpenSSLで作成する。
- 証明書はApacheフォーマットとし、ルート/中間証明書を含める。
- 弊社でもプライベートキーは保持しておいて、マルケトには提供したプライベートキーをサーバにインストールしてもらう。
SSL設定費用
最後に費用ですが、弊社が導入した2015年6月時点の値段は\144,000でしたが、現在は少し値上げしたようです。SSL証明書については様々な種類があるので、自社にあった証明書を購入すれば問題ありません。
マルケト社 設定費 \240,000
SSL証明書 \1,000/年間 ~
マルケト社のコンサルタントも日本はSSL化する企業が多いと言っていました。最終的には営業やコンサルタントに相談されるのが一番かと思いますが、導入前後にSSL化したいという課題がある方に、検討材料として参考になれば幸いです。
Marketo導入日記:連載一覧
第1回:急転直下で決まったMarketo導入 ~導入決定の経緯とLaunch Pack申込み~
第2回:短時間で「決めて・進む」 ~社内の役割分担と目標の設定~
第3回:最初の難関を最速で完了! ~タグ設置・サーバー設定~
番外編:企業として導入は必須? MarketoランディングページへのSSL導入
第4回:スピード優先で進めた本格稼働前夜~リードのインポート・フォーム移行など~
第5回:営業との連携を考える ~Salesforce同期・ライフサイクルステージ~
マーケティングオートメーション導入のプロローグ、Salesforce導入日記はこちらから
- マーケティングコンサルタント山下智
- マルケト認定エキスパート(MCE)保有