コラム

Marketoを使ったセミナー運営工数を5分の1にした話

パワー・インタラクティブでは東京と大阪で毎月4回前後と頻繁にセミナーを開催している。申込の受付・管理、前日メールや開催後のサンクスメールの配信はMarketoを使って運用しているが、Marketo導入当初は機能を理解していなかったため非効率な運用を行っていた。どの作業も手間がかかるためどうしても後回しになってしまい参加者への連絡が遅くなってしまうことも多かった。実際に前日メールの配信ミスが発生したこともある。

Marketoの導入から約半年が経ち、一通り機能の活用方法が理解できたのでセミナー運営の仕組みを根本から見直したところ大幅に工数削減が出来た。その結果が以下の表である。

※関連ナレッジ資料※

1セミナーあたりの運営工数

セミナープログラム改修前セミナープログラム改修後

合計で5分の1に工数を抑えることができ、セミナー運営が非常に楽になった。今回はセミナー運営の各作業においてMarketoの機能をどう活用し、改善したかを紹介していく。

1セミナー1イベントプログラムで作成

Marketoでセミナー管理する場合は1セミナーにつき1イベントプログラムで管理する必要がある。
後ほど記述するが、マイトークンやiPadアプリ、出席などのプログラムステータスを管理するためである。

弊社セミナープログラム例

フォーム・サンクスメール作成

非効率だったポイント

セミナー名や開催日時など、同じ文言が申込みフォーム・キャンセルフォーム・サンクスメールの中で登場するので新規セミナー準備時に全て書き換える必要があった。全箇所変える手間と抜け漏れのチェックで工数がかさんでいた。

Marketoで活用した機能:マイトークン

マイトークンとは任意の文字列を差し込める機能である。文章で説明してもわかりづらいため以下の例を見ていただきたい。

例-----

メールで以下のように件名を設定する。{}で囲まれたものがマイトークンである。
「{日時} {タイトル}にお申込みいただきありがとうございます」

マイトークンの中身を管理画面で設定する。
{日時}=10月31日
{タイトル}=Marketo入門セミナー

すると配信時に管理画面で設定した文字列が反映され、以下のような件名のメールが配信される。
「10月31日 Marketo入門セミナーにお申込みいただきありがとうございます」

-----

マイトークンの便利な所は、タイトルが申込みフォーム・キャンセルフォーム・サンクスメールの色んな箇所に入っていても、設定画面を変えればすぐに全て差し替えが可能なことにある。新規で作成する際はもちろん、修正があった場合も一瞬で修正完了である。今回のセミナー運営効率化の一番の立役者と言っても良い。

セミナー前日メール配信

非効率だったポイント

前日に手動で配信設定を行う必要があり、業務が詰まっていた時は配信が前日の夕方になってしまうこともあった。また、毎回前日メールの内容を書き換える必要があった。

Marketoで活用した機能:スマートキャンペーン/マイトークン

スマートキャンペーンは条件に合致したリードに対し、自動でメールの配信やスコアの変更等ができる簡易プログラムのようなものである。今回のセミナー運営改善に際しては以下の条件(スマートリスト)と実行内容(フロー)の前日メール配信スマートキャンペーンを作成した。

 ●条件(スマートリスト):該当セミナーのフォームを通過したリード
 ●実行内容(フロー):{前日}まで待機→前日メールを配信

{前日}の日付設定はマイトークンから設定した。

毎回文面を編集していた前日メール文面もマイトークンを使うことで必要な文言変更は管理画面から行えるようになり、編集する必要が無くなった。

出席登録

非効率だったポイント

手動で参加者リストを作成しセミナー後にインポートする必要があり、そのインポート作業もインポート用CSVをシフトJISからUTF-8化してからインポートするなどMarketoを使い慣れた人が作業する必要があった。

Marketoで活用した機能:iPadアプリ「Marketo Events」

事前にMarketo側でイベントの設定をしておくことでイベントアプリが利用できるようになる。イベントアプリでは実施中のイベントが表示され、リード毎に出席登録することができる。操作は簡単なため、Marketoの操作がわからない受付担当でもその場で出欠登録作業を行えるようになった。

サンクスメール配信

非効率だったポイント

セミナータイトルや日時・レジュメURLを毎回書き換える必要があった。

Marketoで活用した機能:マイトークン

マイトークンを利用することで、作業範囲を最小化。セミナーで使用したレジュメをサーバーにアップロードし、マイトークンとしてURLを設定するだけで配信準備が完了できるようになった。

ステータス管理

非効率だったポイント

出席、欠席、キャンセルなどのセミナー参加履歴を管理できておらず、誰がどのセミナーに実際に出席したのかが、把握出来ていなかった。

Marketoで活用した機能:プログラムステータス

セミナー毎にスマートキャンペーンでプログラムステータスを管理し、自動的に招待から申し込み、出席までのステータスが変更されるように設定した。 また、SFDCともキャンペーン同期をすることで、営業がアタックするリードがどのセミナーに参加したのか、欠席したのかがMarketoを見なくてもわかるようになった。

弊社のセミナー用プログラムステータス

さいごに

Marketoにはマーケティング活動を効率化する機能が多数用意されている。今回紹介した機能はほんの一部に過ぎない。セミナーに限らずイベントを運営をMarketoで運用しているのであれば、どの企業でも(もちろん弊社も)効率化する余地はあるのでぜひ色々試していただきたい。

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