- 岩野さんは入社当初から起業したいと言われていましたね。
なぜ起業を目指していたのでしょうか? - 初めのきっかけは少年時代までさかのぼります。
小学生のころ、転校した先の学校で数年間いじめに遭いました。 反撃しようと暴れると、次第に先生や同級生から「突然かんしゃくを起こす問題児」として扱われるようになりました。
悩みが尽きない少年時代を過ごすなかで、「弱いままでは、ずっと理不尽に屈さなければならない」と思うようになりました。そんな想いもあり、小学校の卒業文集にある「将来の夢は?」という問いに対して”社長”と書きました。ただそのときは「社長が一番偉い人だろうから社長になりたい」程度のことしか考えていなかったと思います。
卒業生が描く未来
守るべきものを守れる
強い大人になりたい
Iwano Kohei
パワー・インタラクティブの代表を務める岡本は「10年在籍したらこの会社を卒業し、独立してほしい」といつも口にしています。
なかには岡本の言葉通り、会社を退職し、独立・起業するメンバーもいます。
今回は、パワー・インタラクティブを卒業してコンテンツマーケティングの支援会社を設立した岩野に
「起業までの道のりと、起業を見据えた会社員としての働き方」をテーマにインタビューをおこないました。
自分の食い扶持は
自分で稼ぐと決めた
- 明確に独立・起業を目指し始めたのはいつですか?
- はっきりと独立を目指し始めたのは大学生のころです。
千葉県で育ち鹿児島の大学に通っていた私は、親から仕送りをもらいながらアルバイトをして生計を立てていました。アルバイトは楽しくて前のめりに働いていましたが、部活もしていたためアルバイト収入だけで生計は成り立ちません。親からの仕送りに頼って生活していました。
当時自我が強かった私は親と衝突することもあり、そのたびに仕送りを止められていました。仕送りがないと生活をまかなえず、納得していなくても謝罪し、お金を振り込んでもらうということが度々ありました。
納得できないことがあると考えごとが止まらなくなる私は「なぜいつも自分が屈しなければならないのか」と考え続けました。そして「一人の人にお金をもらっていること」「価値提供とは関係ない形でお金を恵んでもらっていること」が問題の根底にあるという答えに行き着きました。
就職すれば2つ目の問題はある程度解消するものの、1つ目の問題は解消しません。それでは根本的な解決にはならないと考え、遅くとも20代のうちには独立しようと決めました。
- フリーランスではなく起業を目指したのはなぜですか?
- お店と従業員を守るために、無茶な要求を繰り返すお客様に笑顔で対応し、まっすぐ頭を下げた大人の背中に憧れたのが影響しています。
私は大学時代、居酒屋でアルバイトをしていました。夜の街にある居酒屋だったので必ずしも穏やかなお客様ばかりではなく、店員を無下に扱うお客様も少なからずいました。
ある日、様々な要因が重なって余裕がなくなっていた私は、お客様からの無茶な要求を断りました。私の態度に激高したお客様が私に掴みかかろうとしたとき、その日出勤していた営業統括部長が間に入り、代わりに頭を下げてくれました。
無茶な要求を受けたとはいえお客様に対して不遜な態度を取った私に、部長は怒ることなく「休憩入ってジュース飲んでおいで」とポケットから200円差し出してくれました。そのとき、自分の感情のままに怒りをあらわにする私と、お店と従業員を守るためにまっすぐ頭を下げられる部長の間にとてつもない差があることを痛感したのです。
それからしばらく、部長と私の間にある差は何がもたらしているのかを考えていました。そして、背負っているものの大きさが器の差につながっているという答えに行き着きました。
あのときの部長のように強くて優しい大人になりたい。そのためには、フリーランスではなく会社をつくり、大きなものを背負う必要があると考えるようになりました。
社長の優しさに惹かれて
パワー・インタラクティブに
入社した
- 起業を見据えて、どのようなキャリアを
歩んできたのでしょうか。 - 1社目が人材×ITのベンチャー企業、2社目が飲食企業、3社目がパワー・インタラクティブというキャリアを歩んでいます。
1社目のベンチャー企業は同期が約400人いて、そのうち6割が将来的な独立を目指しているという特殊な会社でした。その会社では新規メディア事業のマーケティングを目的として、オウンドメディアを運営していました。向上心が高い同期たちと切磋琢磨するなかで、自身の仕事への向き合い方が形作られたと感じています。
2社目の飲食企業に転職したのは、「自分の店を開きたい」と思ったのがきっかけでした。
美味しいハンバーグを提供していながら繁盛していないお店で食事していたとき、「自分のマーケティング力を活かせば繁盛店をつくれるかもしれない」と考えました。その後飲食業の会社へ転職しましたが、いざ働いてみると飲食業は通常業務の負担が大きく、マーケティングどころではありませんでした。
瞬く間に身体と心を壊し、この道で働き続けることは不可能だと判断して3ヶ月で退職しました。
- そのような厳しい状況から、
なぜパワー・インタラクティブへ入社したのですか? - 1社目で自分はマーケティングの適性があると感じていたので、マーケティングを軸に会社を探していました。また、2社目で心身の健康を損なった経験から、健康を保ったまま働ける環境を探していました。
パワー・インタラクティブの採用サイトに掲載されているコンテンツで、「パワー・インタラクティブで働く社員に求めていることは何ですか?」という問いに対して岡本が「社員全員に健康でいてほしい。それが第一です。」と答えていました。最終面接でも私から岡本に同じ質問をしたところ、同じ答えが返ってきました。
異なる時期、異なるタイミングで聞かれても同じ答えが返ってくるということは、本心から社員の健康を第一に願っているのだと感じました。その一貫した優しさに惹かれ、パワー・インタラクティブへの入社を決めました。
顧客と対峙した経験が、
マーケターとしての力に
磨きをかけた
- これまでにパワー・インタラクティブで取り組んできた
業務を教えてください。 - 3年間在籍し、一貫して自社のマーケティング活動を担ってきました。
1年目はマーケティング専任で業務を習得していきました。2年目はインサイドセールスを主としながら、マーケティング業務も続けました。3年目には再びマーケティングに専念し、セミナーやコラム、事例の企画など、コンテンツマーケティング全体を統括していました。 - 3年間働くなかで、良い経験だったと感じている
業務はありますか? - 2年目に挑戦したインサイドセールスは、自身のマーケターとしての力を磨くうえでとても良い経験になりました。
顧客に選ばれるマーケティングを実行するには、顧客のことを深く理解することが求められます。しかし、営業経験がない私はお客様と対峙することを極度に恐れていました。
インサイドセールスとして実際にお客様に電話してみると、案外前のめりに話していただけることがわかりました。そういった経験を繰り返すうちに、お客様と話すことへの恐怖心は薄れていきました。業務に慣れてくると、お客様が抱えている悩みから派生してコンテンツのアイデアが次々と浮かぶようになりました。
マーケティング業務も兼任していた私は、お客様が実際に求めていると確証を持てるテーマでコンテンツを企画し、届けるようになりました。そういった行動を続けるうちにお客様から信頼していただけるようになりました。密に連絡を取っていた方から「基本的に営業電話には出ないんだけど、岩野さんからの電話には出たいから番号登録しておいた」と伝えていただいたときは涙が出るほど嬉しかったです。
起業家を歓迎する文化
- 会社員として働きながら、起業に向けて
どのように準備を進めていきましたか? - 特に直近1年は、人と直接会うことに時間を割いていました。活躍しているマーケターの方にXで声を掛けたり、つながりたい方がいるイベントに参加したりして接点を広げていきました。
フリーランスとして活躍しているマーケターの方と話したとき、「岩野さんのスキルがあれば独立しても仕事に困ることはないと思う」と言われました。そして実際にその方から副業のお誘いを受け、仕事を通じて信頼を得ることができました。その経験は、私が独立を決断するうえで大きな支えになっています。
昨年11月に挙式したこともあり、具体的な準備は昨年11月から今年3月にかけて急いで進めました。登記の事務手続きをしたり、公式サイトをつくったり、契約書のひな形をつくったり、仕事を手伝ってほしい方に声をかけたり。会社をつくるには、やらなければならないことが山ほどあると学びました。
起業家の先輩方に助けてもらいながら、何とか準備を進めています。 - 起業すると伝えたときに社内メンバーは
どういった反応でしたか? - 採用面接時にも「20代のうちに起業する」と話していたためか、快く送り出してもらいました。
岡本は「久しぶりにパワー・インタラクティブから独立する人が出てきて嬉しい。本当に嬉しい」と言ってくれました。さらに、私が設立した新会社、株式会社グロースソイルに仕事を発注してくれたり、お客様を紹介してくれたり、至れり尽くせりな支援をしていただいています。 - パワー・インタラクティブに今後入社される方に
アドバイスをお願いします。 - パワー・インタラクティブは一人ひとりの意志を尊重してくれる会社です。挑戦したいという野心がある人には惜しみなく機会を与えてくれます。
会社員は良くも悪くも、仕事での成果と収入が結びつかない雇用形態です。それであれば、今の力では成し得ない仕事に果敢に挑戦し、失敗を重ねながら力をつけていくのが良い過ごし方だと思います。できないことにも挑戦して力をつけていく姿はほかの社員にも良い影響を与え、会社全体を前に進める力にもなります。
何か成し遂げたいことがある人には、パワー・インタラクティブへの入社をおすすめします。挑戦を心から歓迎する文化が、あなたの成長を支えてくれるでしょう。
社名:株式会社グロースソイル
https://growth-soil.co.jp/
グロースソイルは、ナレッジ・事例コンテンツ制作サービスを提供しています。
インタビューを通じて固有のナレッジや導入事例を引き出し、顧客にとって価値ある記事やホワイトペーパーを制作します。
価値あるコンテンツの制作を通じて、企業のブランド価値向上、事業成長を支援します。