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PDCAを始める前に行いたいWeb戦略方針の明確化

2016年11月29日(火)

マーケティングコンサルタント 久道真之介【文責】

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Webマーケティングに携わる人であれば誰もが聞いたことのあるPDCA。Webマーケティング推進にあたり、内容は理解し必要性も理解しているものの、実際運用に問題を抱えていることが多いのも実状です。何故PDCAサイクルがまわらないのか、その問題と運用にあたってのポイントを複数回に分けてご紹介します。

PDCAとは

PDCAとは、計画(Plan)、実行(Do)、検証(Check)、改善(Action)を示しており、製造業における製造工程の不具合や品質改善に取り組むなかで生まれた考え方です。 それが、経営改善や改革推進のためにより使いやすいかたちで表現されたものがPDCAです。PDCAの運用にあたっては、経営レベルから、事業レベル、そして個人レベルと様々で、PDCAを回すサイクルも日次、月次、年次と様々です。PDCAを意識しなくても、日常的に個人レベルでPDCAを回している人もいるかもしれません。しかしWebマーケティングのPDCAを推進するにあたっては、個人ではなく組織として推進することが必要です。個人ではPDCAをまわすことができていたとしても、組織としてPDCAをまわすこととはまた異なります。

PDCAがWebマーケティングに求められる背景

企業が製品・サービス導入を意思決定するにあたり、情報収集のチャネルとしてWebサイトの役割は高まっています。Webサイトの重要性が高まる一方で、当然のことながら競合他社とのWeb活用の競争も激化しています。しかし企業ごとに、取り扱う製品・サービス特性が異なれば、ターゲットも異なり、営業体制も異なるため、Webマーケティングに明確な成功パターンがあるわけではありません。少しでも事業活動にWebマーケティングが貢献できるよう、Webサイトを構築・リニューアルして終わりではなく、その後の継続的な取り組みが重要になってきます。Webサイトの構築・リニューアルは継続的な取り組みの一部でしかありません。Webマーケティングの取り組みを成功パターンへ近づけるためにも、戦略をたて、戦略に基づき施策を実施・検証し、そのノウハウを蓄積し次へ活用することが求められています。

PDCA運用にあたってのWeb戦略方針の明確化

PDCAは必ずしもPから始まるわけではありません。現状を把握したうえで、Web戦略方針を打ち立て、その方針を実現するための取り組みとしてPDCAがあります。つまり、PDCAを運用するにあたって、始めの現状把握とWeb戦略方針の策定が重要となります。現状把握では、競合他社のWeb戦略や活用状況を理解したり、ターゲットのニーズやWeb活用状況、そしてアクセスログなどからの自社Webサイトの状況を把握します。Webマーケティングは事業目標を実現するための一つの手段です。ですので、Web戦略方針策定にあたってはWebマーケティングが、事業目標達成にむけてどのような役割を担うのかを理解しておく必要があります。しかし、なんとなく理解しているものの、曖昧になっていては、当然のことながらその後のPDCAの精度が落ちてしまいます。この状態でPDCAを運用しても、関連部門からは理解・協力してもらえず、PDCAをまわしていても実感がもてなくなります。

ここでのポイントは2つあります。
1つはそもそもWeb戦略方針をマーケティング部門で理解することは当然のことながら、全社的にも理解してもらうことです。このためには、Web戦略方針を策定するにあたり、各関係部門にヒアリングを行いWebサイトに対して感じている問題点や今後どのような期待をしているのかを把握したり、Web方針発表の場を設けるなどを行います。このプロセスを経ることで、Web戦略方針が社内の合意を得たものとなり、事業戦略の中でWebマーケティングの役割が明確になります。PDCA運用にあたっても目的が具現化され、KPIの設定も事業戦略を加味したものが作成できるでしょう。また全社的な合意をとることで、PDCA運用にあたり営業部門や技術部門などの協力を仰ぎやすい関係の構築にもつながります。

もう1つのポイントは、PDCA運用にあたって実施する定例会では、必ずWeb戦略方針を毎回確認することです。PDCA運用初期にはWeb戦略方針を意識して取り組んでいても、運用しているうちに、形骸化していることがみられます。PDCAを回すことが目的になると、そもそものWeb方針実現にあたっての目標がなおざりになり、個の施策と検証に陥ってしまいます。PDCAに携わるメンバーが常にWeb戦略方針を意識し、PDCAにおけるKPI達成に向けて取り組むことが重要です。

BtoB企業におけるWebマーケティングのPDCAは、一人でまわせるものではありません。全体の方針を決める人、施策を企画する人、実行する人、検証する人と、PDCAをまわすにあたり、複数の人が関わります。また、関係部門の協力を仰ぐことも考えると、組織としてPDCAを回す以上、その目的・方針が明確に掲げられ共通の認識のもと取り組むことが重要なポイントとなります。

今回はPDCA運用前に取り組むべきWeb戦略方針明確化の必要性について説明させていただきました。次の回では、PDCAを実際運用するにあたっての問題とポイントについて紹介します。

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    マーケティングコンサルタント久道真之介
    マルケト認定エキスパート(MCE)保有
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