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ビジネスモデルキャンバスの活用

2016年12月 9日(金)

代表取締役 岡本充智【文責】

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ビジネスモデルキャンバスとは

コンサルティング現場では、様々なビジネスフレームを活用する。フレームを活用することで、散在している情報が体系的に整理されるのが最大のポイントである。さらに整理された情報から実際の行動につなげることができれば、これらのフレームも更に生きてくる。多くのフレームの中で、事業戦略や商品戦略の構築プロセスでよく使うのがビジネスモデルキャンバス(以下BMC)である。BMCとは、事業成功に必要な九つの要因を絶妙の位置関係で一枚の図表にしたものである。本当に良く出来ていると作るたびに感心する。

BMC図表

価値提案の重要性

これら九つの要因はどれも欠かすことのできない大切な要因であるが、真ん中に位置している価値提案は最初にはっきりとさせるべきものである。価値提案とは、商品の独自機能や技術的特長ではなく、ターゲットとなる顧客が受け取る価値である。価値とは、顧客の問題を解決できる処方箋や顧客が享受できる新しい喜びである。
例えば身近なところで見てみよう。スターバックス、ドトール、コメダ珈琲を顧客セグメントと価値提案で比較してみる。事業形態は同じコーヒーショップであるが、スターバックスの価値提案は都会のオアシスである。スターバックスのCEOハワード・シュルツは「コーヒーを売っているのではない。自宅でもない職場でもない第三の場所を提供している」という。ドトールは「ドトール、のち、はれやか。」のプロモーションビデオに見られるように短い時間での気分転換を届けている。コメダ珈琲は、「街のリビングルーム」として利用してほしいと言う。この価値提案こそまさにコンセプトである。すべてはコンセプトから始まる。いかに価値提案を明確にするかということが事業や商品にとって大切かがお分かりいただけるだろう。

価値提案と顧客セグメントの明確化

マーケティングゾーンで収益を生み出す

次に考えることは、この価値をどのような方法で届けるのが最も効果的か。これがチャネルになる。そして一旦、お客様になった企業や消費者とどのような関係を築けばリピートやファンなどになっていただける良い関係を生み出せるのか。これが顧客との関係づくり(カスタマーリレーションシップ)である。
ここまでがマーケティングの各要素になる。これらのマーケティング施策により、収益を生み出すのだが、BMCはただ収益を上げるのではなく、継続的に安定的にあげることが出来なければビジネスモデルではないと言っている。したがって収益の流れという表現をとっている。

リソースゾーンで価値を生み出す

次に、この価値を生み出すリソースは何か。リソースとは経営資源であるが、松下幸之助の名言「利は元にある」にあるように、お客様や社員を大事にすることはもちろん、何よりも商品を届けていただいている仕入先を大切にしなさいということである。近江商人の教えである「売り手よし、買い手よし、世間よし」もその精神が刷り込まれている。そのリソースも効果的に活かされなければならない。それが主要活動であり、リソースが不足している部分を補ったり、主要活動を助けたりするのがパートナーである。リソース、主要活動、パートナーが三位一体となって価値を生み出すのである。これらには当然、コストがかかるし、必要な投資もタイミングよく実行しなければならない。これがコスト構造である。
BMCは出来る限りシンプルに仕上げていく。それぞれの九つの成功要因を実行していく中で検証していく。このPDCAを繰り返しまわしていく事で、競争優位に立てる自社独自のビジネスモデルが完成していくのである。

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    代表取締役岡本充智
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