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事業の成功には戦略ストーリーあり

2017年7月27日(木)

代表取締役 岡本充智【文責】

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戦略ストーリーとは、会社の成功を人に語りたくなるような物語です。それはトリビアのような単に珍しい話ではなく、その事業の戦略が物語として語られるというところがポイントです。例えば、ある会社が働き方改革のもとに最先端のオフィスシステムを導入した。それがメディアで取り上げられて社長インタビューもSNSに配信された。さてこれは戦略ストーリーでしょうか。これがオフィスシステム会社の話であれば、そのオフィスシステムが意外なところからアイデアが生み出され、多くの会社に率先して導入されれば確かに自慢話に近い戦略ストーリーかもしれません。戦略ストーリーとは、その企業の戦略が「事業シンボル」に集約されて、思わず語りたくなる、そのような物語なのです。

クロマグロの完全養殖を実現させたブランドマグロである「近大マグロ」を事業シンボルとした、近畿大学の戦略ストーリーを見ていきましょう。

近大マグロの完全養殖化の実現までになんと30年以上の年月をかけています。近畿大学は実学教育を掲げて実践的なカリキュラムを組んでいることでも有名です。養殖を研究していた水産学部では、研究費の一部を養殖した魚の販売で賄っていました。近大マグロはまさに実学教育の成果なのです。

近畿大学には水産学部をはじめとして農学部、工学部、理工学部、生物理工学部、産業理工学部、建築学部、薬学部、医学部と理系分野を網羅する学部があります。いわば総合大学の中でも理系分野には相対的に特筆しているとも言えます。この理系分野の強みを活かして、民間企業からの受託研究件数が全国一位になっています。これも大きな収益源といえます。

また周知のように大学入試のインターネット出願に最初に取り組み、4年連続で出願者数全国一の座を維持しています。法政大、早稲田大、明治大、日本大などの関東勢を大きく上回り関西では断トツの出願者数です。これは近畿大学が中位クラスの上位校であり、上位と下位の志望者からも出願されるポジションにあることも追い風になっています。第二志望校としての位置づけがインターネット出願を通じて収入を伸ばしている要因にもなっています。

18歳人口が増えるのは今年が最後で、2018年より急速に受験者数が減少します。定員割れする大学が続出するサバイバルな環境の中で、名実ともに学生に魅力のある大学として生き残ることが重要な目的になっています。「近畿大学は日本一の大学になる」というビジョンを次々に実現しています。さてここまでの話を戦略ストーリーにまとめてみましょう。

近畿大学の戦略ストーリー

事業シンボルである「近大マグロ」を、大学の広報としては従来の固定観念を打破した広報戦略により一気にシンボリックストーリーに仕上げています。近大マグロを事業シンボルに育て上げた広報の貢献度は大きいと言えます。そして事業シンボルである近大マグロは実学教育の成果でもあり、学校法人の収益安定化の大きなシンボルでもあると言えます。この戦略ストーリーでは、戦略を形づくるコアコンピタンスとして、理系の総合大学、実学教育、広報戦略が戦略ポジションを明確にし、それが事業シンボルに集約され、インターネット出願、民間企業の受託研究などが安定収益を生み組織力優位を実現していると言えます。

ぜひ皆様の会社でも誰かに語りたくなる事業シンボルを生み出し、ビジョンを実現できる戦略ストーリーを描いてみてください。

以上

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    代表取締役岡本充智
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