『BigQueryと連携したGA4導入の進め方』セミナーでのQ&A
2023年7月1日をもって、ユニバーサルアナリティクス(以下、UA)と呼ばれる従来のGoogleアナリティクスでの計測を停止させるとGoogleが発表。それを受けて開催した『BigQueryと連携したGA4導入の進め方』セミナーでは、参加者から多くの質問が寄せられた。
本コラムでは、6月16日、7月7日に開催した同セミナーのQ&A内容をまとめている。GA4やBigQueryについて抱えている疑問を解消できれば幸いだ。
※関連ナレッジ資料※
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Q&A集
GA4の計測の基本単位のイベントとは何を指しているのか。
回答:
>GA4のイベントは、ユーザーのサイト内行動を指している。
今まではページを軸に「セッション」や「ページビュー」を集計単位としていたが、GA4ではイベントの1種として計測される。
以下のように、ページビューやセッションも1イベントとして扱うようになった。
・event_name:page_view
・event_name:first_visit
GA4のエンゲージメントの定義は何か。
回答:
以下のいずれかを満たした場合、エンゲージメントのあったセッションとして認定される。
・10秒以上の滞在(管理画面で秒数は最大60秒まで変更可能)
・2ページ以上の閲覧
・CVイベントの発生
エンゲージメント率が高いほど、良い流入元やランディングページと評価できる。
【参考】
[GA4] ユーザー エンゲージメント|アナリティクスヘルプ
有料版GA4でも、データ保持期間は14ヶ月なのか。
回答:
有償版GA4では最大50ヶ月データを保持できる。 GA4無償版と有償版の違いはこちら。
【参考】
[GA4] Google アナリティクス 360(Google アナリティクス 4 プロパティ)|アナリティクスヘルプ
多数のプロパティがあるが、GA4導入をどう進めるべきか。
回答:
全てのプロパティ > ビュー を時間をかけてGA4へ移行することは現実的ではない。以下の流れで進めるのが良い。
1.対象のアカウント > プロパティ > ビューを整理する
2.必要/不要を判断する
3.必要なビューを現状のプロパティに落とし込む
判断する際に異なる部署を巻き込むことになるが、GA環境整理の機会と捉えて取り組んでほしい。
GA4データをGoogleデータポータルで可視化する場合、データ保持期間はどうなるのか。
回答:
Googleデータポータルでは、探索機能のような14ヶ月の制限を受けない。
BigQueryと連携する前のGA4データをBigQueryに蓄積する方法はあるか。
回答:
BigQuery連携前のGA4データを蓄積できる方法はない。
GA4で作成した複数プロパティのデータを1アカウントのBigQueryに蓄積できるか。
回答:
可能。
GA4→BigQueryの連携は、GA4:プロパティ→BigQuery:プロジェクト単位でおこなわれる。複数プロパティの連携先を単一のBigQueryプロジェクトとすることで、1つのプロジェクト内に複数のデータセットが作成され、それぞれにデータを蓄積できる。
GA4とBigQueryのデータ連携は自動で出来るのか。
回答:
自動で連携できる。ただし、1日あたり100万イベントの上限がある。
【参考】
[GA4] BigQuery Export のセットアップ|アナリティクスヘルプ
BigQueryと連携していないGA4ではGoogleデータポータルと連携できないのか。
回答:
連携できる。
しかし、GoogleデータポータルではGA4で利用できるすべてのディメンション・指標を使えるわけではない。BigQueryと連携させることで、データ可視化の幅が広がる。
UAのデータをBigQueryに蓄積することは可能か。
回答:
UAのデータをBigQueryに移行するには、ETLツールが必要。
GA4とUAは異なるツールであるため、集計値が合わないことがあると認識してほしい。
GA4データの連携先として、AWS等がBigQueryと比べて劣る部分はあるか。
回答:
BigQueryはGA4データを自動連携出来る。RedShiftの場合、GA4のデータを連携するためにETLツールが必要になる。
BigQueryはどのくらいまで無料で使用できるか。
回答:
BigQueryはデータ操作(Compute)と データ保持(Strage)の2種類の課金体系がある。Computeは月1TB、Strageは月10GBまで無償で提供されている。
BigQueryと連携したGA4を導入完了させるまでにどのくらいの期間が必要なのか。
回答:
GA4は設定内容次第だが、最低でも1プロパティあたり1ヶ月はかかる。BigQueryへの連携は、BigQueryを利用できる環境が整い次第すぐに実施できる。
まずはGA4とBigQueryを導入し、後から別データも統合したいが可能か。
回答:
段階的な導入は可能。ただし、BigQueryへのデータ蓄積は、各ツールとBigQueryのデータ連携が完了した時点から開始すると認識してほしい。
パワー・インタラクティブのGA4導入支援サービス
パワー・インタラクティブでは、GA4導入支援サービスを提供している。
GA4はデータに対する理解が求められるツール。ご担当者様自身では対応が難しいところもあるかもしれない。例えば、探索機能の使いこなしやBigQueryのSQL操作など。 このような場面で、弊社はサポートをおこなっている。
また、BigQueryに蓄積したマーケティングデータの可視化にも取り組んできた。そのノウハウをもとに、データ分析基盤づくりもサポートできる。
サービス利用については、以下の基準に沿って検討することをおすすめしている。
・担当者レベルでGA4を活用する → ミニマムプラン
・ダッシュボードにより組織的に分析 → スタンダードプラン
・GA4とBigQueryを連携して14ヶ月以上のデータ蓄積 → アドバンスプラン
・MAやCRMなど他データも集約し、多様な分析ができる環境を整備 → プロフェッショナルプラン
GA4導入でお困りの方は、弊社にご相談ください。
当セミナーの講義資料を無料でダウンロードできます。
BigQueryと連携したGA4導入の検討にご活用ください。
※GA4導入に向けて確認しておくべきチェック項目一覧付き※
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コンテンツ編集長
岩野 航平
コンテンツ戦略策定
新卒で株式会社ネオキャリアに入社し、新規オウンドメディアの立ち上げに従事。ネオキャリアを退職し、数カ月間飲食店で働いた後、パワー・インタラクティブに入社。マーケティング、インサイドセールスを担当したのち、コンテンツ編集長に就任。パワー・インタラクティブで発信するコンテンツ全般の企画やコンテンツ計画策定などをおこなう。