過去のカンファレンスでは「オフィス移転」や「働き方改革」などをテーマにセミナーを開催し、参加者の満足度は高くイベントとしては成功していました。にもかかわらず、カンファレンスを通じて商談化に至るケースはほとんどありませんでした。コロナ禍でオンラインでのカンファレンス開催を行うことになり、マーケティング部としてはこれまでのオフラインのカンファレンスを超える実績を上げ、デジタルマーケティングの可能性を上層部や営業部に理解してもらうことが課題でした。
リアルでの開催同様、オフィスや働き方関連の様々なテーマで約20本のウェビナーをオンデマンドで視聴できるようにしました。さらに、オフィス環境のバーチャル見学会や資料ダウンロードへの誘導シナリオを設計、Marketoで自動配信メールを実装しました。
Marketo内の約1万人のハウスリストに対し、3ヶ月間のカンファレンス期間中、「約20本のウェビナー視聴促進→バーチャル展示会と資料DL誘導→営業引き渡し」がスムーズに流れるための施策を実行しました。
1.ウェビナーを視聴していない、または1~2回しか視聴していない人に向けて、ウェビナー視聴を促すメールを月1回のペースで3回配信。
2.ウェビナー視聴後はバーチャル展示会と資料DLへ誘導するメールを配信。
3.バーチャル展示会と資料DLを申込みしていない人へも、月1回のペースで誘導メールを3回配信
Marketoでは、顧客の行動に応じて自動的にメール配信ができるので、手間なく誘導促進が実現できました。
ウェビナーをまだ視聴していない人へ配信したメールの開封率は30%、クリック率は5%と高い反応でした。また、ウェビナーを1回は視聴している人へさらなる視聴を促すメールの開封率は50%、クリック率は24%と、より高い数字を得ました。ウェビナー視聴総数は昨年より2割アップしています。
ウェビナー視聴からバーチャル展示会へは2割が遷移し、資料DL者含め営業へ引き渡した有望見込み客は昨年より3割増加しました。
次年度のオンラインカンファレンスでは、今回Marketoに実装したシナリオをコピーして使用できるため、さらに手間を削減することができます。
C社ではMarketoを導入し、一通りの機能が理解できたところでカンファレンスを準備する時期となりました。ツール導入直後は、まずは機能を使うことから走りがちですが、当カンファレンスの運用を通じて、Marketoを活用するには、あらかじめシナリオを作っておく必要があることを実感いただけたと思います。
Marketoならシンプルにシナリオが実装でき、しかも来年はプログラムをコピーして、今年よりも楽に実装できるメリットも確認いただきました。カンファレンス後もウェビナー誘導やショールーム誘導等、Marketoを積極的に活用いただいています。
マーケティングコンサルタント
山田 俊也
マーケティング戦略策定
BtoB企業を中心に、マーケティング戦略設計から施策の実行までサポート。Marketo Engageを使ったコンサルティングの実績を多く持つ。
社外に向けた無料・有料セミナーの企画、講師も担当。のべ50回以上の登壇実績。Adobe社が提供するMarketo Core Concepts Ⅱの講師を勤める。
育児のための長期休暇を取得、仕事復帰後は子育て奮闘中。
2024.06.21
2024.06.17
2024.01.24