セミナーレポート

「MA導入前のマーケティングの基本設計セミナー」セミナーレポート

2018年11月27日、「マーケティングオートメーションを成功に導く MA導入前のマーケティングの基本設計セミナー」を開催しました。本セミナーはマーケティングオートメーション(以下MA)導入前に明確にすべき方針づくりをテーマに、弊社コンサルタントの山下が解説しました。

MAを導入したものの、思ったより成果が出ず、上層部の理解がなかなか得られず、苦労されているという声をお聞きするケースがあります。こういった状況に陥らないために、導入前後に行っておきたいポイントとして、

1)方針を整理する
2)運営体制を整備する
3)データの精度を高める

の3つがあげられます。

ポイント①:方針を整理する

MAツールを導入して効果を上げるためには、導入前の基本設計が必要不可欠です。業態や商材はもちろん、競合関係や自社の販売形態などによって、異なる設計が必要になります。ツール導入前に方針を整理しておくことで、導入をスムーズかつ効果的に進めることができます。

MA導入にあたって、明確にしておきたい項目としては、「リードの定義」「コンテンツ」「シナリオ設計」があります。「リードの定義」は、セグメントとステージ(ファネル)を定義します。続いて、セグメント×ステージ に提供するコンテンツ(提供する内容そのもの)をマッピングします。コンテンツの過不足を把握し、追加するコンテンツの優先順位付けと調達計画を立てます。その後、現状の接点や施策の棚卸しを行った上で、定義したリードにコンテンツを届ける方法を決めるます。すなわち 「コンテンツの形態×チャネル×タイミング」のシナリオを設計します。

ポイント②:運営体制を整備する

人的リソース不足が、MA導入後のボトルネックになるケースは、実際のところ、とても多くみられます。MA導入で施策が自動化し、業務負荷が軽減すると思われがちですが、多くの会社では、MAを使って、これまで出来ていなかったデジタルマーケティングに本格的に取り組むケースが多く、実際には軽減する業務以上に、新たなチャレンジが増えます。また、MAツールの導入が完了し、より実効性を高めるためには、インサイドセールス等の組織変革が不可欠になります。こういった体制や組織の整備をあらかじめ見通しながら、計画を立てておく必要があります。

ポイント③データの精度を高める

MAを活用する上でリードデータの量・質は非常に重要です。たとえば、MAのデータベースにリード数が10000件あったとしても、施策に反応するのはよくて10%前後です。反応があった10%前後の中から有望見込客を抽出するとなると、商談創出数は更に少なくなります。ある程度の見込客数(母数)が無いと、成果を出す難易度は高くなります。

また、MAを運用する上で、継続的に見込客を獲得することは重要です。Webフォームで獲得したリードデータはもちろん、展示会、営業交換名刺、外部メディアなど、自社サイト以外で獲得した見込客をMAのDBに統合させる仕組みが重要です。データ統合の仕組みづくりには「部署間の協力」「運用ルールの構築」「システム連携」を検討する必要があります。これらを社内顧客データ一元管理ロードマップ内の要素として置き、段階を踏んで解決していく必要があります。

推進計画の必要性

方針、体制、データ整備の大枠が明確になったら、推進計画に落とし込みます。推進計画は、「準備段階」「導入段階」「運営・定着段階」の3つのフェーズに分け、各フェーズで協力をあおぐ必要がある部署をイメージしながら、タスクにブレイクダウンし、時系列に整理します。

また、推進計画には必ず、KPI(中間目標)を盛り込みます。KPIは数値化が原則ですが、MA導入直後は必要なデータが揃っていないことが多く、数値ではかることが難しいケースがあります。そういう場合は、「外部システム連携完了」「営業名刺のDB統合ルール構築完了」といったアクションをKPIとして設定します。中間目標を設定しクリアすることで、計画が進んでいることを上層部や社内関連部署にアピールし、協力を得やすくすることが、プロジェクト全体の進行速度を上げる上でも、重要になります。

セミナー参加者の声

セミナー参加者の感想から、いくつかご紹介します。

●必要な体制(営業=インサイドセールス、マーケティングそれぞれの人数や各スキルなど)について、詳しく聞くことが出来たのが良かった 。
●ツール導入から運用までのビジョンが明確化できた。
●今回聞いた内容を参考に、設計の部分から担当と再検討を行いたい。

パワー・インタラクティブでは、企業のマーケティング担当者様のニーズに合った内容で、マーケティングオートメーションやデジタルマーケティング、Googleアナリティクス等のセミナーを定期的に開催しています。
詳しくはこちらをご覧ください。

TOP