コラム

会社のありがたみに気付いた、ワーケーション体験談【鹿児島編】

マーケティング部 岩野航平【文責】

2021年7月から、パワー・インタラクティブには『ワーケーション制度』がつくられた。
宿泊費は会社負担で、好きな場所で仕事をして良いという制度。全社会議で発表されたとき、全社員に笑みがこぼれた。

2021年12月、私はワーケーション制度を使って5泊6日の旅に出た。
訪れたのは鹿児島。私が大学時代を過ごした場所。千葉育ちの私にとって、第二の故郷でもある。
鹿児島に行くときはいつも「帰る」と表現する。鹿児島時代の友人は皆、「おかえり」という。

大学卒業後も何かの折に触れて鹿児島に帰っていたが、6日間も滞在したことはない。仕事でいくのも初めての体験。

ワーケーション制度で鹿児島に帰り、仕事をしながら滞在するなかで感じたことを記そう。

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非日常のなかにいると、決断の数が増える

普段は自宅で仕事をしている。在宅ワークゆえ、移動の必要がない。移動がなければ、目新しいものに触れる機会も少ない。

在宅ワークには無駄がない。毎日通勤電車に揺られることもなければ、駅まで少し遠い距離を歩くこともない。こんな効率の良い生活を私は気に入っている。

ただ、たまに思うことがある。

「毎日同じようなことをしている」

一日のほとんどを自宅のなかで過ごし、いつも通り仕事をする。大体いつも通りの食材で、いつも通りのご飯を作る。毎日、同じようなことをしている。

鹿児島はかつて『日常』を過ごした場所だったが、今の私にとっては『非日常』である。
見たことのある景色でも、記憶の紐をほどくきっかけになる。街の変化に触れると、心が躍る。

「今日は仕事の前に桜島を見に行こう」
「今日は海辺のカフェで仕事をしよう」
「お昼ご飯は、昔通っていたあのラーメン屋に行こう」

非日常のなかにいると、決断の数が増える。
朝起きて何をするのか、どこで仕事をするのか、何を食べるのか。すべて、その日を過ごすために決める必要がある。

毎日同じようなことをして過ごしている私にとって、鹿児島での小さな決断の数々はとても良い刺激になった。
決断をするたび、「自分の時間をどう使うのか」という感覚が養われていく。

旧友との再会により、会社のありがたみに気付く

仕事終わりは決まって、鹿児島にいる友人らに声をかけて酒を酌み交わした。

バックパッカーとして旅に出る者、写真を撮ってフォトコンテストに応募し、入選した者。
それぞれが我が道を行き、いきいきとしている。彼ら彼女らの話を聞いて、刺激を受けたとともに嬉しくなった。皆それぞれ、自分の道で頑張っている。

一方、別の友人は仕事で精神を病み、躁うつ病で休職していた。
営業での成果が出ていたものの、上司からの抑圧に耐えかねて会社に行けなくなったそう。

思い返せば、私も上司からの抑圧に屈し、精神を病んだことがある。彼女の気持ちは痛いほどわかった。

ワーケーションで鹿児島を訪れたのは、私がパワー・インタラクティブに入社して8ヶ月ごろのことだった。会社に対して大きな寄与をしたわけではないなか、会社負担で鹿児島へ行き、仕事を済ませた後は友人と酒を飲んでいる。

在宅ワークを出来るということ自体ありがたいことだが、ずっと自宅にいると、そのありがたみもわからなくなる。
「在宅ワークで嬉しい」から「出社なんて面倒だ」へと徐々に変化していく。代わり映えのない毎日を送っていると、今ある環境へのありがたみを忘れてしまうのが人間の性だろう。

ワーケーション制度が会社でお披露目されたとき、「気持ちの切り替え」「創造性の向上」「生産性の向上」が掲げられていた。
正直に言ってしまえば、鹿児島で仕事をしたからといって生産性が上がった感覚はない。仕事が高速で進んだわけではないし、独創的な発想を持ち帰った覚えもない。

ただ、ワーケーション制度を使って鹿児島に帰り、友人と話すことで、いかに自分が恵まれた環境にいるのかを再確認した。今ある当たり前は、経営陣の深い優しさの上に成り立っているものだと気付いた。

パワー・インタラクティブに入社するまで短期離職を繰り返した私も、ここには長くいることになりそうだ。ここにいると、「会社の役に立ちたい」と純粋に思う。

純粋な気持ちで仕事を楽しみたい、会社を好きになりたいと思う方は、ぜひパワー・インタラクティブの門を叩いてほしい。人に優しい会社を、ともに楽しもう。

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