ある企業では、販売実績データの集約と可視化にGoogleスプレッドシートとLookerStudioを活用していました。しかし、スプレッドシートのセル数上限を超えるデータ量が発生し、最新情報を反映できないという課題が顕在化。これにより、以下の問題が発生していました。
・手作業でのデータ更新に多大な時間を要する。
・最新データを正確かつ迅速に把握できないため、意思決定が遅れる。
・データ量の増加によりスプレッドシートが不安定になり、分析作業に支障が出る。
これらの課題を解決するため、データ基盤構築を含むデータマネジメント推進プロジェクトをスタートし、特に 自社内で運用を進めるためのスキル習得支援に注力しました。
当社は、Google Cloud Platform(GCP)のBigQueryを活用したデータ基盤の構築を提案し、クライアントが自社で運用を進められるよう、実践的なオンライン研修を以下の4段階で実施しました。
1.BigQuery導入の基礎から学ぶ:効率的なデータ基盤構築の第一歩
・BigQueryの仕組み、料金体系、GCPプロジェクト設定方法を解説。
・クライアント担当者が初期設定を自分たちで行えるよう、ハンズオン形式で支援しました。
2.データ取り込みと管理の効率化:CSVデータを活用した運用手法
・CSVデータをBigQueryへインポートし、追記や上書きの方法を指導。
・担当者が簡単にデータを更新・管理できる仕組みを学び、内製化を進める基盤を整えました。
3.リアルタイム可視化を実現!LookerStudioとの連携方法
・LookerStudioとBigQueryの接続方法を教え、スプレッドシートに頼らないダッシュボードの構築手法を指導しました。
・担当者が自らデータを可視化し、必要に応じてレポートを作成できるスキルを習得しました。
4.データ加工を内製化!SQLを活用した外部連携の実践
・SQLを活用したデータ加工手法を丁寧に解説。
・担当者が外部システムとのデータ統合を自ら進められる技術を習得しました。
スプレッドシートの制約を解消し、BigQueryを活用した大規模データの集約と管理が可能になりました。
手作業でのデータ更新を排除し、データ加工やレポート作成が自動化され、担当者の業務負荷が大幅に軽減されました。
データの最新情報をリアルタイムでダッシュボードに反映できるようになり、経営層や担当者がタイムリーに意思決定を行える環境を整備しました。
担当者がデータ基盤を運用するスキルを習得したことで、今後は自社内でデータの加工や可視化を継続的に行えるようになりました。
内製化が進んだことで外部依存を軽減し、さらなる業務改善や効率化が期待できます。
この事例は、パワー・インタラクティブの「マーケティング・データマネジメント推進支援サービス」の一例です。本サービスでは、クライアントのデータ統合や可視化を支援し、マーケティング活動の成果を最大化する環境を提供します。
詳しくはサービスページをご覧ください。
マーケティング・データマネジメント推進支援サービス
マーケティングデータの統合やダッシュボード構築に関心がある方は、ぜひお問い合わせください。
今回のプロジェクトでは、クライアントが抱えていた課題を解決するだけでなく、クライアント担当者自身がデータ基盤の運用に必要なスキルを身につけることを重視しました。特に、SQLを活用したデータ加工やBigQueryの管理は初めての経験という方も多く、研修中はハンズオン形式でサポートし、少しずつ自信を持てるように取り組みました。研修後、担当者の方が 'これなら自分たちで進められる' とおっしゃったときは、大変うれしく思いました。
このように内製化を進めることで、クライアントが独自にデータ活用を深められる環境を提供できたことが、今回のプロジェクトの大きな成功要因だったと考えています。今後もこうした取り組みを通じて、クライアントのデータ活用を支援していきたいと思います。
マーケティングデータアナリスト
八木 耕祐
Web行動履歴やアプリデータによる顧客行動分析
アナリストとして、50社のアクセスログ分析に携わる。現在は、データ設計、データマート構築などの基盤づくりから、ダッシュボード作成、分析まで、データ活用を極めている。セミナー登壇は50回以上、満足度90%以上のセミナーも多数。
リモートワークになり、海の近くでマリンスポーツをエンジョイ中。
2024.07.05
2024.06.28
2023.11.24