執行役員/事業開発部部長 砂 智久【文責】
Salesforce稼働後、商談のフェーズ別の件数と金額の集計作業が自動化され、営業会議での進捗把握の工数や精度はかなり改善されました。経理上の受注金額はプロジェクト管理表の作成更新で確定されるのですが、Salesforceでの月次集計でほぼ問題のない範囲まで把握できるようになりました。
次の課題は、活動履歴の登録率の向上と商談自体の質のレベルアップです。活動履歴を入力し、商談フィードで提案の段取りや提案書を検討しているのですが、活動履歴の登録が追いつかず商談のそもそもの背景や提案方針が共有できてなかったり、逆に履歴やコメントが増えてくると、必要な情報が見つけにくくなります。 営業1人で完結しているとそれほど問題ではないのかもしれませんが、弊社では多くの提案は複数のメンバーで検討分担して作成したり、レビューを必要とします。ですので提案の室やスピードの向上に商談の要点の共有が不可欠です。
今回は商談と企業情報に以下のような項目を追加しました。
※関連ナレッジ資料※
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INDEX
●活動経緯
●お客様の同意とBANT
●提供できる価値
●競争優位性と訴求ポイント
●提案・契約の問題点
●今後の活動と戦略
●営業活動上の要望
●取引先の業界の特徴と最新トピックス
●取引先の経営理念・経営方針・社長年頭所感・経営課題
●取引先の経営状況・業績
●取引先の満足度向上のための改善項目
●取引先の意思決定プロセスとキーマン情報
●取引先の現在までの取引実績
●取引先の本年度予算と予算計画
これらの項目は、元IBMで活躍されたコンサルタント高野孝之氏のセミナー「営業力向上実践講座」(※1)の内容を参考にしました。当講座は、高野氏の営業プロセスマネジメントの手法を解説したもので、SFAでの入力を想定した項目例は、私たちが普段の提案活動の際に調べたり共有している内容がカバーされており、親和性が高そうでしたので、アレンジせずに採用しました。
当初はすべて商談項目として追加しようかと考えたのですが、営業会議で検討した結果、「顧客の経営状況」の項目は取引先に追加しました。これらは商談の有無にかかわらず、インサイドセールスのアプローチの段階でも把握・記入したいというのが主な理由です。
SFDC設定としてはフィールド作成するだけですので、大事なのは使い方。ひとまず以下のルールでスタートすることになりました。
●企業情報はインサイドセールスのアプローチの段階から把握でき次第入力する。
●営業計画シートの入力は営業担当者の役割、すくなくとも提案書の必要な商談については入力する。
●部長は記入内容にもとづいて商談の見極めを行う。
●部長は入力状況を確認し、不足している場合は確認を指示する。
●商談担当者以外のメンバーは提案内容にアドバイスする際に参考にする。
●商談の見極めや提案作成のスピードアップを目指して2016年下期から本格運用開始です。
※1:高野孝之氏の書籍としては、『契約ゼロからトップ営業マンに変わる 最速達成マニュアル』が参考になります。
自力でがんばった!1ヶ月足らずでの単独稼働まで【Salesforce導入日記-1】
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