コラム

【GA4xAI】業務効率化のためにGA4設定用GPTsを作ってみた

はじめに

Google Analytics 4(GA4)の設定や運用における課題解決を目的に、「GA4設定アシスタントGPT」を自社で作成しました。このツールは、GA4に特化した設定用アシスタントとして、業務効率化を目指すものです。今回の取り組みを通じ、GPTsを活用した業務改善の具体的なプロセスや設計のポイントを共有します。
※このコラムはchatGPTで作成しています。

背景と課題

GA4の設定は、複雑な用語や構成が多く、初心者にとって非常にハードルが高い分野です。さらに、従来のGA4の公式ヘルプページは正直見にくい印象が強く、慣れている人がやっと欲しい情報を得ることができるようなサイトです。正しい情報は得られますが、現状、GA4初心者がGA4に関する設定を行う時に欲しい情報にすぐたどり着けないことが大きな課題と考えました。

課題の具体例:
1.設定や運用に必要な情報が分散している。
2.用語の意味や設定の手順が不明確で、学習コストが高い。
3.既存のヘルプページでは欲しい情報にたどり着くことや専門用語を理解するのが難しい。

こうした課題を解消するために、GA4に特化したGPTを構築し、ユーザーが即座に答えを得られる仕組みを作る必要がありました。

GPTs開発の設計とコツ

GA4設定アシスタントGPTの開発では、以下のポイントを意識して設計を進めました。

1) 使用方法の明確化

最初のプロンプトで、GPTの使い方をユーザーにわかりやすく伝える工夫をしました。
例: 「GA4に関する質問に答えます。以下の項目から選んでください:用語の意味、設定方法、数字の見方、運用方法」
こうした明確な選択肢を提示することで、GPTの挙動がブレずに済みます。特に最初の選択肢が重要であり、コールセンターの自動音声案内のような仕組みを参考に選択肢をGPTs内に表示するように設計しました。

2) インストラクション(指示)作成の工夫

短期間で作成することができた背景の1つにインストラクションの作成効率化が大きな要因になります。GPTsの制度に関してはここのインストラクションの良し悪しで決まるといっても過言ではありません。以下に工夫したポイントを4つ挙げました。

作成の利用: GPTsを作成するときに左半分の「作成する」の画面で作りたいGPTsの概要を簡単に洗い出しすることができます。まずはGPTsのアウトラインを作成します。

他生成AIの利用: 「作成する」で作成したGPTsのアウトラインを他の生成AI(Cloude、perplexity)などを使いより詳細なGPTsの内容に落とし込んでいく。
ウェブブラウジング機能の利用: GPTsでデータベースとして扱いたいウェブサイトなどをウェブブラウジング機能を利用し事前にデータを読み込んでおく指示文を入れている。
質問の難易度判断: 質問の難易度の判断を入れることで、質問者にどのレベルなのかを事前に提示、使うべきGPTsに案内をするようにしている。

3) データベースの活用

Google公式ヘルプや専門家の記事をベースに、ウェブブラウジングしておき、どのサイトからどのような情報を基に回答を出しているのかを表示し、回答の正確性と網羅性を担保しています。

開発を進める中での失敗と改善

GPTsを作成する中で簡単には精度の高いものはできず、いくつかの失敗を重ねてそのたびにインストラクションやGPTsの質問に至るまでの導線などを修正しました。現在このGPTsは修正を6回程重ねて今の状態に至っています。

失敗から得た課題

正確性不足: 回答内容に出典が提示されておらず、ユーザーが信頼性を判断しづらい。
回答レベルの低下:インストラクションの内容が薄く、ユーザーが質問するまでの導線が悪い場合、結果として通常のchatGPTと変わらないものになってしまう。
選択肢の限界: 初期選択肢を10個にした結果、ユーザビリティを損ねる形になってしまう。
GA4の設定以外の質問の排除: GA4設定専用として動作しているものの、それ以外のプロンプトが入力されたときの対処などがされておらず、おかしくなってしまう。

改善プロセス

引用元URLの表示
回答の末尾に、情報の出典元(Google公式ページなど)のURLを添付する仕組みを導入。これにより、情報の正確性と信頼性が向上しました。
選択肢の拡張
コールセンターの自動音声案内のように、最初に質問を入力された段階で次のアクションを選択肢として提示してあげるような回答構成に変更することで。なるべくユーザーの入力内容を限定するような作りにしました。
GA4設定専用であることの明確化
最初のプロンプトや選択肢の中に「GA4以外の質問は受け付けません」といった説明を盛り込むことや、インストラクション内にツールの用途を明示しておき不要な質問への回答に対する処理を入れておくことで課題をクリア。

おわりに

GA4設定アシスタントGPTの開発を通じ、業務効率化のためのGPTs作成には、明確な設計と継続的な改善が欠かせないことを実感しました。特に、ユーザーの入力内容を制御しながらユーザーが満足する質問への回答を出すという点が大事かと考えており、難しいポイントになります、本取り組みが、他の業務効率化プロジェクトやチャットボット開発の参考になれば幸いです。

安川 大

マーケティングデータアナリスト

安川 大

MA/SFAなど各種データを統合したダッシュボード設計

システムエンジニアから、データアナリストとしてウェブメディアのグロース支援に従事。GA4やBigQueryを活用し、サイトパフォーマンス改善に貢献。現在はGA4に加え、MA、CRMデータとデータ領域を広げ、ダッシュボードの設計・構築から分析までを担当。趣味は富士山近くでのキャンプ。

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