コラム

2週間でマーケティングデータ基盤を構築する方法

パワー・インタラクティブ マーケティング推進室(文責)

BtoBマーケティングにおける収益への貢献を可視化し、意思決定に活用するためには、マーケティング部内のデータのみならず、営業部門やカスタマーサクセス部門が持つデータも統合して分析する必要があります。
しかし、データ基盤の理想形は描けているものの、部門間の連携や横断的なデータ統合が思うように進まないことに悩む企業は少なくありません。

本稿では、マーケティングデータ基盤構築の過程で企業が直面しやすい問題と、問題の解決につながる『マーケティング・データマネージメント推進支援サービス 』について解説します。

BtoBマーケティング組織が抱えるデータマネジメントの問題

データ駆動型マーケティングの実現に向けて、多くの企業が以下のような問題に直面しています。

マーケティングの収益貢献を示せない

適切な投資判断や予算配分をおこなうためには、マーケティング活動がもたらす収益効果を正確に把握する必要があります。しかし「データがツールごとに散らばっている」「入力形式が統一されていない」といった事情から、複数のデータを組み合わせて俯瞰した分析ができないことがあります。

イベントで獲得したリードが最終的にどの程度の売上につながったのか、Web広告への投資がどれだけ収益に貢献しているのか。このような情報を正確に把握するためには、MA、SFA、CRMといった複数のツールに散在するデータを統合・可視化する必要があります。

ツールベンダーごとに存在するルールに翻弄される

SaaSツールには、データを取り出す際のルールが個別に存在します。また、データの要件もツールによって異なり、APIを使えば簡単にデータを接続できるというわけではありません。
このように、ツールベンダーごとに存在するルールによってデータ活用を阻まれてしまう状態を「ベンダーロックイン」と呼びます。
ベンダーロックインにより、マーケティングデータ活用の進展が遅れたり、妥協した活用範囲に留めざるを得ない状況に陥ったりしている企業が多くあります。

データ基盤整備に時間がかかり過ぎる

「データ基盤」とは、データの収集・蓄積・加工処理・可視化といった一連のプロセスを実行する基盤のことを指します。

図表1:データ基盤とは

各部門が使用するツールのデータ形式は様々であり、そのままの形では統合できません。
部門を横断したデータを可視化するにはデータの形式を整える必要がありますが、そのためには多くの時間とコストを要します。
長い時間と多大なコストがかかる前提では、プロジェクトを始動することも、完遂することも難易度が高くなってしまいます。

パワー・インタラクティブのデータマネジメント推進支援サービスの概要

前述の通り、マーケティングデータ基盤の構築には、多大な時間とコストを要します。しかしそれでは、収益貢献を可視化するまでプロジェクトを遂行できず、頓挫してしまう懸念があります。

パワー・インタラクティブが提供する『マーケティング・データマネジメント推進支援サービス 』では、約2週間で暫定的なデータ基盤を構築し、不足している部分を補修する形でデータ基盤の完成度を高めていきます。

経営層、マーケティング部門、営業部門といった異なる立場の人が求める情報を可視化したダッシュボードをまずは実装し、データマネジメントを推進した先に何が見えるのかを共有したうえで進めていきます。

図表2:マーケティング・データマネージメント推進支援サービスとは

具体的なサービスの流れ

本サービスでは、お客様の環境に合わせて、現状把握から運用定着までを以下の6つのステップに分けて支援いたします。

1.データ基盤/ダッシュボード構築および現状把握
2.MA要件定義と再設定(見直し)
3.マーケティングデータの統合
4.営業データの統合
5.データ活用の運用確認/社内研修
6.社内報告

図表3:プロジェクトの進行イメージ

はじめにテンプレートに合わせてダッシュボードを構築することで、何が可視化できていて何ができていないのかがわかります。そのため、アジャイル式でダッシュボードを改善し、可視化を進めていくことができます。

パワー・インタラクティブのデータマネジメント推進支援サービスの強み

データマネジメント推進支援サービスには3つの強みがあります。

2週間でマーケティングデータ基盤を構築できる

一般的なデータ基盤構築の進め方では、要件定義から実装まで長期間を要します。しかし、当社のサービスではお客様の環境に応じて柔軟に対応しつつ、最短2週間でデータ基盤を構築します。
例えば、セキュリティ上の観点からCSVでのデータ出力のみ許可されているケースでは、CSVデータを自動で取り込む仕組みを構築することで、現行のセキュリティルールに沿ってデータを活用できます。

「今あるデータでどこまで可視化できるか」をすぐに把握できる

今あるデータでできる範囲の可視化を初めに実施するため、見えるものと見えないものを早期に把握できます。

これにより、以下のような取り組みを効率的に進めることが可能となります。
・優先的に連携すべきデータの特定
・段階的な改善計画の立案
・データマネジメント推進への投資に関する稟議申請

データマネジメントの進化に合わせて継続的に支援できる

マーケティングデータ基盤は、一度構築して終わりではありません。基盤の構築後、さらなる発展を目指した継続的な改善が求められます。
パワー・インタラクティブはこれまでの経験を通じて得たマーケティングとデータの知見をもとに、中長期でデータ活用の進化を支援できます。

【データ活用体制の進化に向けた支援例】
・MAやSFAの設定最適化
・データ品質の維持・向上
・組織横断的なデータ活用の促進
・データガバナンスの確立

パワー・インタラクティブが2週間でマーケティングデータ基盤を構築できる理由

パワー・インタラクティブはダッシュボードテンプレートを用意していること、データ加工の自動化ツールを独自開発したことにより、一般的に半年から一年ほどの期間を要するデータ基盤の構築を2週間で実現しています。

マーケティングダッシュボードのテンプレートを用意している

従来のデータ基盤構築では、お客様の要望に合わせて一からダッシュボードを作り込んでいくため、多くの時間とコストが必要でした。

マーケティング・データマネジメント推進サービスでは、経営・マーケティング・営業部門に必要な情報をまとめたダッシュボードをテンプレートとして用意しています。こうしたデータ分析基盤の「型化」により、迅速なデータマネジメント環境の整備を実現しています。

【標準装備されるダッシュボードの一例】
・経営層向け
 前年同月比較、新規・既存顧客からの売上分析
・マーケティング部門向け
 チャネル別の効果測定、セミナー・イベントの分析
・営業部門向け
 商談パイプライン分析、アカウントベース分析
・マーケティング担当者向け
 パフォーマンス分析、リードタイム分析

図表4:マーケティングダッシュボード

データ基盤構築を自動化するツールを保有している

当社では、これまでの顧客支援のノウハウと知見を活かした独自のプロビジョニングツール(データ基盤構築を自動化するツール)を開発。従来は手作業で行っていた以下のような作業を完全に自動化しています。

・データ収集のための各種設定
・データウェアハウスへのデータ格納
・データの集計・加工処理

この自動化により、迅速なデータ基盤構築を実現しました。実際に、複雑なデータ環境を持つ大手製造業のお客様でも、わずか2週間でデータ基盤を構築しています。

データ基盤構築は「小さく始めて、着実に育てる」選択を

データ基盤の構築に取り組む際、最初から完成形を目指す必要はありません。まずは今あるデータから基盤を構築し、データの見える範囲を段階的に広げていく。こうした「小さく始めて着実に育てる」進め方を取ることで、収益貢献を可視化するデータ基盤構築の実現可能性を高められます。

マーケティング・データマネジメント推進支援サービスでは、マーケティングデータの活用レベルに合わせて、中長期的に発展を支援します。収益貢献の可視化における最初の一歩を踏み出し、着実にデータ基盤を構築したいと考えている方は、パワー・インタラクティブまでご相談ください。

マーケティング・データマネジメント推進支援サービスの詳細を見る

パワー・インタラクティブ マーケティング推進室(文責)

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