全国でセミナーやデモンストレーションを展開する大手機械メーカーにおける動的コンテンツ活用

対象顧客

全国展開する大手機械メーカー。主に製造業向けの工作機械を提供しており、BtoB顧客向けに新製品紹介や技術デモンストレーションを目的としたセミナーを年数十回実施。

課題

・セミナー案内メールやデモンストレーション招待状が一律の内容で配信され、顧客からの反応率が低下。
・地域、業界、顧客の購入フェーズごとに異なる情報ニーズに対応する必要があるが、手動での調整が困難。
・新製品導入を検討するリードを適切に育成し、購買意思決定を促すためのパーソナライズされたアプローチが不足していた。

(1) セグメントの設定

以下の基準でターゲットセグメントを設定。

・地域別：北海道、東北、関東、関西、九州など。
・業界別：自動車、航空宇宙、電子部品などの主要顧客業界。
・購入フェーズ別：初期情報収集段階、比較検討段階、意思決定段階（リードスコアに基づく）。

(2) コンテンツのカスタマイズ

Marketoの動的コンテンツを活用し、以下の内容をターゲットに応じて変更。

セミナー案内メール
・地域ごとのセミナー日程と会場情報（例：「関東エリア：東京ショールーム」「関西エリア：大阪本社」）。
・業界ごとに異なるセミナー内容（例：自動車業界向け新型加工機紹介、電子部品業界向け微細加工技術のデモ）。
デモンストレーション招待状
・製品の特長を業界ニーズに合わせてカスタマイズ（例：航空宇宙業界向けの軽量部品加工機のデモ）。
・購入フェーズに応じたオファー（例：意思決定段階のリードには「特典付きのトライアルデモ」を案内）。
フォローアップメール
・セミナー参加者向けに配布資料やデモンストレーション動画を提供。
・購入意欲を高める追加情報や具体的な提案書を個別に送付。

(3) 配信方法

Adobe Marketo Engageのスマートキャンペーンを活用し、動的コンテンツを含むメールを一括配信。配信前にテストメールを使用して、全セグメントで正確にパーソナライズされていることを確認。

(1) 定量的な効果

・セミナー申し込み率：20% → 35%（15ポイント向上）。
・デモンストレーション参加率：12% → 25%（2倍増）。
・リードスコア80以上の見込み顧客数：前年比1.8倍。

(2) 定性的な効果

・地域ごとに異なるセミナー内容を自動化して管理することで、マーケティングチームの作業負担が約50%削減。
・顧客から「自社業界に特化した情報提供を受けられた」という声が増加し、リードの購買意欲が向上。
・販売チームへのリード引き渡しがスムーズになり、成約率が向上。

・精密なセグメント設計：地域、業界、フェーズごとに詳細なターゲティングを実現。
・データ分析の活用：過去の参加データやリードスコアを活用して、コンテンツを最適化。
・動的コンテンツの柔軟性：一度の設定で多様なターゲットに合わせた情報を自動的に配信可能に。

この事例では、Adobe Marketo Engageの動的コンテンツ機能を通じて、全国規模のセミナーやデモンストレーションを効率的かつ効果的に展開しました。今後は以下の施策を検討しています。

・チャネル統合：メール配信だけでなく、ウェブサイトやSNSでの動的コンテンツ連携を強化。
・海外市場への展開：同様の手法を海外支社でも展開し、グローバルなマーケティング活動を強化。

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