Adobe Marketo Engageのリード情報、「個人」だけ見ていませんか?企業属性データで変わるターゲティングと営業連携
Adobe Marketo Engage(以下、Marketo)を活用していると、メールの開封やクリック、Webサイトの閲覧、資料ダウンロード、セミナーへの参加など、一人ひとりの行動が少しずつ見えるようになります。
スコアリングによって関心度の高いリードを抽出し、営業へ引き渡している企業も多いでしょう。
しかし、Marketoの活用が進むにつれて、次のような課題を感じることはないでしょうか。
・同じ会社なのに、企業名の表記がバラバラになっている
・業種や従業員規模などの企業情報が不足している
・「誰が反応したか」は分かるが、「どの企業を優先すべきか」が分からない
・自社が狙いたい企業群に絞ったマーケティング施策を実施しづらい
・Marketoのデータを営業のアプローチ優先順位に十分活かせていない
こうした課題を解決する方法の一つが、Marketoのリードデータに企業属性情報を付与することです。
パワー・インタラクティブの「企業情報解析ツールplus」では、ユーソナー社のLBCデータベースをもとに、企業名、業種、従業員数、売上高、上場区分、親会社情報など、約80項目の企業属性をMarketoへ付与できます。
企業属性データを加えることで、Marketoを「個人の反応を管理するツール」から、企業を軸にマーケティング施策を考えるためのデータ基盤へと一歩進化させることができます。
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Marketoにデータはある。それでも「企業」が見えにくい理由
Marketoには、多くのマーケティングデータが蓄積されています。
・誰がメールをクリックしたのか
・誰が資料をダウンロードしたのか
・誰がセミナーに参加したのか
こうした情報は、見込み客一人ひとりの関心を把握するうえで非常に重要です。
一方、BtoBマーケティングでは、必ずしも一人の担当者だけが購買を決めるわけではありません。
例えばA社で、マーケティング部門の担当者が資料をダウンロードし、情報システム部門の担当者が製品ページを閲覧し、別の担当者がセミナーに参加していたとします。
個人単位で見れば、それぞれの行動はそれほど大きなものではないかもしれません。
しかし企業単位で見れば、
「A社の複数部門で、自社サービスへの関心が高まっている」
と捉えることができます。
ABMをはじめ、企業を軸としたマーケティングを進めるには、個人の行動だけでなく、「どの企業で、どれだけ接点が生まれているか」を捉える視点が重要になります。
つまり、個人の反応を追うだけでなく、個人データを企業単位のアカウントインサイトへ再構成することが必要です。
そのための土台になるのが、正確な企業情報です。
課題1:企業名の表記揺れで、同じ会社を同じ会社として扱えない
企業単位でデータを見ようとしたとき、まず問題になるのが企業名の表記揺れです。
例えば、
「株式会社ABC」
「ABC」
「(株)ABC」
「ABC Inc.」
といった表記がMarketo内に混在していることがあります。
フォーム入力などによって取得した会社名をそのまま利用していれば、こうした表記揺れを完全に防ぐことは困難です。
その結果、本来は同じ企業に所属するリードであっても、別々の企業として扱われてしまいます。
企業情報解析ツールplusでは、高精度な名寄せによって企業を特定し、企業属性情報を付与できます。既存のハウスリストに情報の抜けや古い情報がある場合にも、企業データを補完してマーケティング施策に利用できます。
企業属性データを活用する第一歩は、たくさんの情報を追加することではありません。
「このリードは、どの企業に所属しているのか」を正しく判断できる状態をつくることです。
課題2:自社が狙いたい企業をMarketo上で絞り込めない
企業名が整理できたら、次に活用したいのが企業属性です。
企業情報解析ツールplusでは、例えば次のような情報を利用できます。
・業種
・従業員数
・売上高
・資本金
・上場区分
・外資系フラグ
・親会社・系列会社情報
・設立年
さらに、一般的な企業属性だけではありません。
「SDGsを推進している企業」「広告宣伝費が増えた企業」「IT投資に積極的な企業」といった企業の特徴を捉える「ストーリー」や、Webサイトに設置されているマーケティング関連ツールなどを判別する「サイト設置タグ」といった情報も利用できます。
企業情報解析ツールplusのサービスページでは、「ストーリー」は1,400種類以上、「サイト設置タグ」は約1,000種類と紹介されています。
これらをMarketoのセグメント条件に利用すれば、単に「メールを開封した人」ではなく、
「従業員数1,000名以上 × 特定業種 × IT投資に積極的な企業に所属するリード」
といった、自社の営業戦略に近い条件で対象を絞ることができます。
Marketoのセグメンテーションを、個人の行動だけでなく「行動 × 企業属性」へ広げられることが大きなポイントです。
課題3:スコアの高い「人」は分かっても、優先すべき「企業」が分からない
Marketoでは、リードスコアリングを活用している企業も多いでしょう。
ただし、個人のスコアが高いことと、その企業全体の商談確度が高いことは必ずしも同じではありません。
例えば、
A社:1人が頻繁にWebサイトを閲覧している
B社:5人が資料ダウンロードやセミナー参加をしている
という状態だったとします。
個人スコアだけを見れば、A社の担当者が目立つかもしれません。
一方、企業単位で見れば、B社では複数の人物に検討が広がっている可能性があります。
ここに企業属性を加え、
・ターゲット業種か
・自社が狙う企業規模か
・既存顧客なのか新規企業なのか
・グループ会社との取引があるか
・何人のリードが反応しているか
といった情報を組み合わせれば、営業がアプローチすべき企業の優先順位を考えやすくなります。
つまり企業属性は、単なる「データの補完」ではありません。
マーケティングと営業が、同じ企業を見ながら優先順位を判断するための共通言語になります。
「80項目すべてを使う」必要はない
企業情報が約80項目あると聞くと、
「Marketoに大量の項目を追加しなければならないのではないか」
と感じるかもしれません。
しかし、大切なのは項目数ではありません。
まず考えるべきなのは、
「自社では、どのような企業を有望企業と考えるのか」
ということです。
例えばターゲット企業の条件が、
・製造業
・売上高500億円以上
・従業員数1,000名以上
・特定のマーケティングテクノロジーを利用している
なのであれば、まずはその判断に必要な属性から利用すればよいでしょう。
さらにMarketo上の行動データと組み合わせ、
「ターゲット企業に所属していて、直近30日以内に特定コンテンツへ反応した人」
を抽出すれば、営業フォローにつながる実践的なセグメントになります。
企業属性を増やすことが目的なのではなく、マーケティングや営業の意思決定に必要なデータを選ぶことが重要です。
企業情報を「付与して終わり」にしない
企業情報解析ツールplusでは、新規リードだけでなく既存リードへの企業属性付与にも対応し、企業データは月に一度最新情報へ更新されます。
ただし、企業情報をMarketoに入れただけでは成果にはつながりません。
重要なのは、その情報を使って何を変えるかです。
ターゲティング
企業規模や業種、企業特性に応じて配信対象を変える。
コンテンツ
業種や企業課題によって案内するホワイトペーパーやセミナーを変える。
スコアリング
個人の行動スコアだけでなく、企業としての適合度を評価に加える。
営業連携
ターゲット条件に合致し、かつ複数リードの活動が活発な企業を営業へ共有する。
効果検証
施策への反応を、個人単位だけでなく業種・企業規模などの企業属性別に分析する。
このように活用することで、企業情報は単なるプロフィール情報から、マーケティング施策を動かすためのデータへと変わります。
Marketo活用の次のステップは、「誰」から「どの企業」へ
Marketoを導入した当初は、メール配信やフォーム、リードスコアリングなど、「人」を中心とした施策からスタートすることが一般的です。
しかし活用が進むほど、
「自社が本当に狙いたい企業はどこか」
「どの企業で関心が高まっているのか」
「マーケティングと営業で、どの企業を優先するのか」
という企業単位の判断が重要になってきます。
そこで必要になるのが、Marketoに蓄積された行動データと企業属性データを組み合わせることです。
企業情報解析ツールplusは、LBCデータベースの企業情報をMarketoへ付与し、ターゲットの絞り込み、配信条件、効果検証などに活用できるサービスです。
Marketoにリードは十分蓄積されている。
けれども、そのデータを営業成果につながる形でもっと活用したい。
そんな段階に来ているのであれば、次に見直すべきなのはリード数ではなく、リードの背後にある「企業」をどこまで正しく捉えられているかなのかもしれません。
スピーダ 顧客企業分析(旧FORCAS)の提供終了を、企業データ活用を見直す機会に
2026年8月、ユーザベースは「スピーダ 顧客企業分析(旧FORCAS)」「スピーダ 顧客企業データハブ(旧FORCAS)」などの対象サービスについて、2027年3月31日をもって提供を終了することを発表しました。
「スピーダ 顧客企業分析」「スピーダ 顧客企業データハブ」「スピーダ 営業リサーチ」提供終了のお知らせ(ユーザベース)
また、「スピーダ 顧客企業分析」「スピーダ 顧客企業データハブ」を利用している企業には、ユーソナー株式会社のサービスへの移行が推奨されています。
現在、旧FORCASなどを活用してMarketoに企業情報を付与している企業にとっては、単に代替ツールを選定するだけでなく、これまで企業データをMarketoでどのように利用してきたのかを見直す機会ともいえます。
例えば、
・Marketoにどの企業属性を持たせるべきか
・現在利用している企業属性をそのまま引き継ぐ必要があるか
・名寄せやデータクレンジングをどのように設計するか
・セグメンテーションやスコアリングをどう再設計するか
・営業へ渡す企業情報や優先順位をどう見直すか
といった点まで含めて検討することで、単なるサービスのリプレイスではなく、Marketoにおける企業データ活用そのものをアップデートすることができます。
パワー・インタラクティブの「企業情報解析ツールplus」は、ユーソナー社のLBCデータベースを活用し、Marketoへの企業属性付与や企業名の名寄せ、データクレンジングを支援します。
スピーダ 顧客企業分析(旧FORCAS)からの移行を検討されている場合も、現在のMarketoのデータ構造や活用方法を確認したうえで、必要な企業属性の整理からMarketoへの連携、移行後のセグメンテーションや活用設計まで含めてご相談いただけます。
サービス終了を「データの移し替え」で終わらせず、これからのABMや営業連携に使える企業データ基盤へ見直す機会として、ぜひご検討ください。
企業情報解析ツールplusのMarketo連携の仕組みや、付与できる企業属性、活用イメージについては、以下のサービスページで詳しくご紹介しています。
Marketoに蓄積したリードデータを企業軸でさらに活用したい方や、現在利用している企業情報サービスからの移行を検討されている方は、ぜひご覧ください。
企業情報解析ツールplus|Adobe Marketo Engageへの企業属性付与プランの詳細はこちら
マーケティングコンサルタント
坂尾 富也
Webサイト構築/運用ディレクション
某IT上場会社にEC運営コンサルタントとして従事。パワー・インタラクティブではWebディレクターとして小中規模から大規模サイトの構築や運用に携わる。その知見を活かし、BtoBを中心にAccount EngagementやHubspotの導入・活用コンサルティングも担当。趣味はピアノ。



